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朝日新聞出版 朝日ノベルズ
それゆけ! 宇宙戦艦ヤマモト・ヨーコ【完全版】11 /庄司卓

ほんとに出たよ、10年ぶりの新作。いやぁ、ラスト二冊を残すだけの状況で、出す出す詐欺を繰り返すだけ繰り返すもののいつまで経ってもぜんぜん出ず、そして、最後には、富士見ファンタジア文庫のラインナップから消えてしまった『ヤマモト・ヨーコ』の最新作が、あの名作のラストエピソードが、10年経って、とうとう出版っ!! うわぁ、マジ信じられない。

で、特に復習せずに、いきなりこの完全版 11巻を読んだのだけど、これだけキャラがいるのに、きちんと思い出せるのが凄い。どんだけ各キャラが魅力的で、立ってるんだ? いや、誰が誰だかわからなくなる作品も多い中で、これは凄いことだと思う。さすが、90年代を代表する名作の一つなだけのことはあるなっ。洋子とまどかのやり取りは相変わらずで、シルヴィーとかレッドスナッパーズとか懐かしいねぇ。……ただ、オールドタイマー絡みの話は、どうなってましたっけ? NESSの政変とかもどんな話だったっけ?<をい

しかし、魅力的なキャラも素晴らしいけど、SF設定も相変わらず魅力的すぎるよな。宇宙の大規模構造を出してくるスケールの大きさはどうよ? 人為的な超新星化の理由付けとか、ほんと、どんだけ壮大だっ!! そりゃ、グレートヴォイドを目指したくもなるだろうけど、その発想が凄いよなぁ。

さて、次で、今度こそ最終巻ですが、あとがきの“次の第十二巻ですが、すでにある程度進んでおります”という文章を読んで、すっごく不安を覚えたのは、私だけでしょうか?(^^;。庄司卓の最終巻は、また平気で数年待たされる気がしてならない……。

[ 2012.08.07 ]