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KADOKAWA 富士見ファンタジア文庫
織田信奈の野望 全国版18 /春日みかげ

……関ケ原の合戦、決着。1巻の頃はおもしろかったのに、ゴミだな

結局、春日みかげの悪い癖が治らないまま終わってしまった。いや、富士見ファンタジア文庫に移籍してからは、とにかく酷くて酷くて何度も書いてるけどさー、エピソードの取捨選択をせず、淡々とシーンに強弱を付けずに書くだけって、小説家としては、素人以下、最悪ですよ。本来なら、どうでもいいキャラのシーンは削って、主役級のキャラに紙幅を使うべきだと思うのだけど、細かなキャラまでどんどん登場させてくるわりに、肝心の織田信奈、武田信玄周りの展開が雑すぎる。いよいよ全国制覇というところで織田信奈が空気になってしまってるのは、一歩譲って仕方ないとしても、せめて、恋と天下の間で揺れる小早川隆景か、史実を知ってしまった徳川家康か、武田信玄を思って戦場に駆け付けた上杉謙信か、三人の誰かを軸にしてストーリーを進めろよ。どれも中途半端な上に、どれも展開が雑でダメダメだ。

うまく描けば、主要キャラ全員に見せ場を作りながら二転三転する手に汗握る展開みたいになりそうなのに、作者がゴミのためにすべてがゴミだ。もったいない。GA文庫の頃はまともだったと思うのだけど、富士見ファンタジア文庫の編集部は何をやってるんだ?

[ 2017.05.30 ]