9S<ナインエス>


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉 /葉山 透

最高傑作級というには、恋愛方面がちと弱いか(^^;。や、とにかく、おもしろい要素をぶち込みましたと言う内容で、それで、きちんとすごく面白い。あとがき読むと、意識してこういう作品に仕上げたのかー。や、コレといった欠点もないし、なかなか上手いんじゃないでしょーか、この人。ほんと、おもしろかったー。

まあ、あからさまに、『月姫』&『空の境界』、あと、多少、ニトロプラス辺りの影響を受けてるのは、ご愛嬌。各要素をきちんと面白く纏めた上で、あそこまで大風呂敷を広げて、ラストも無難な落としどころに持っていった技量は、ほんとに素晴らしい。や、ラストは、もうちょっと盛り上げても良かったかなー、とか、泣かせ系の要素はあまり有効に使えてないよね、とか、由宇にしろ、摩耶にしろ、もっと萌え的に描いたほうが良かったんじゃないかなー、とか、なにより、やぱし恋愛要素が弱いのが、ちと不満ではあるけれど、やー、すげー面白かった。続編にも大期待っ!! <次回は当然、闘真をめぐって、由宇と摩耶の直接対決だろ~。<をい

そいえば、“いちせさんも買っていたはずなんで、いちせさんの評価を楽しみに”って、別に私のじゃなくても(汗;。で、せっかくなので、目に付いた範囲で、『9S』の感想メモリンク → Earlさん永山さん睦月さんREVさんStellaさん

[ 2003.09.14 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉II /葉山 透

まさか、2巻になって、ボケツッコミのラブコメになるとはっ!! ……でも、ラブコメ以外の部分は、各段に質が落ちてつまらなくなった気がするのは、気のせいですか?ラブコメにしても、ラブコメ部分そのものは良いのだけど、全体構成からみると、中途半端でちぐはぐという印象は否めないしなー。

そゆわけで、世間知らずで天才少女の由宇とお兄様ラブラブな摩耶、そして、精神が止んでる闘真の三角関係を基調としたラブコメ。<をい。や、ラブコメ以外の要素はかなり酷い出来になってしまい、せっかくラブコメを強化したのに、正直、がっかり。そのラブコメ重視にしても、当然、萌えを意識した盲目少女も闘真争奪戦に参戦するかと思いきや、いまいち影が薄いし、加えて、由宇と摩耶の直接対決も見られないし、そもそも、中盤まではわりと良かったものの後半はいまいちラブが弱いし、どうにも中途半端なんだよなー。……私的には、全体に薄くなった内容を、無理やり萌え系の恋愛要素でごまかそうとして失敗した、という印象だったりして。

[ 2004.01.15 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉III /葉山 透

息をつかせぬ展開で、めちゃくちゃおもしろい~~。や、今回は展開優先なので、ラブラブ度は低いのだけど、その代わり、ジェットコースター的に凄くおもしろい。あ、ラブラブ度が弱いと言っても、お兄様好き好きな摩耶はやっぱりいいねぇ。すごくいいねぇ~~。

そゆわけで、天然ボケな闘真をめぐる天才少女の由宇とお嬢様な摩耶の三角関係ラブな話。<ちげー。今回は上下巻の上巻なので、まあ、この巻だけではどうにも言えない部分もあるけど、いや~、これでもかっ!! と、てんこもりな内容で、非常におもしろかったです。……というか、ここまでネタをつぎ込んだら、この次巻の下巻終了後、もう、書くことが残らないと思うんですけど、その先、どうするつもりなんだろ~。

[ 2004.05.12 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉IV /葉山 透

怒涛の展開で、読んでて非常に面白いんだけど、でもでも、『9S』の面白さは、闘真と由宇の天然ボケカップルぶりだったり、麻耶のお兄ちゃん好き好き光線だったりするんじゃないのカー。あとあと、せっかくの由宇と麻耶の直接対話も、それこそが今回の見どころだったわけだけど、だからこそ、もっともっと増量して欲しかったナリよ~~。

って、ラストは、もちっと麻耶を麻耶をぉぉ~~~。うきーーーーーーーーっ!!

そゆわけで、「狂気の天才」峰島勇次郎の遺産と世界を牛耳る真目家の秘密を巡るシリーズ第4巻。怒涛の展開と適度に奇想天外、それでいて、伏線等はきちんと配置されていて、なかなか読ませる内容。ちと展開がくどい感じもあるんだけど(^^;。シリーズもターニングポイントを迎えて、このテンションで、このまま突っ走って欲しいところですにゃ。

[ 2004.08.12 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉V /葉山 透

うきゃ~、うきぃ~、うきょーーーっっっ!! もうもう、最高傑作級ぅ~~。由宇と闘真、二人の愛の逃避行っ!! アリーとあきらのラブ対決っ!! さらに、鏡花の無邪気な振る舞いと、もうめちゃくちゃたまらん、素晴らしぃ~~。あうあうあうあうあう、うきょ~~~~

いやぁ、新たに始まった「ADEM編」。もう、面白いね、最高だね。っていうか、今までと、なんだか、ちと別物な予感が(^^;。ただ、麻耶の出番が少ないのが、ちと不満。<そこら辺は今後に期待ではあるんだけど

[ 2005.01.14 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉VI /葉山 透

あああああああっ、うくぅ~~~、由宇、由宇、由宇ぅぅぅ~~~。

はうぅ~~、とにかく終盤の由宇、最高っ!! と、ただ、由宇の描写はたまらないのだけど、構成的な部分を中心として、どうにも引っかかる部分が目立つんだよなぁ、この巻。いや、もともと勢いを頼りにした強引な設定や展開が魅力な作品なのだけど、この巻は、上中下巻の「中」にあたるということもあって、ちょっと勢いが弱くなってるのが粗が目立つ原因かしらん。例えば、構成的にも演出的にも、とうとう登場した彼の見せ方は、非常にもったいないなー、とか。まあ、とにもかくにも、「ADEM編」の下巻となる次巻次第。続きはまだかぁ~~。<をい

[ 2005.08.11 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ないんえす?〉SS /葉山 透

だははははっ、バカすぎるぅ~~。特に、「由宇と麻耶、二人で花嫁修業中!」が、ぐはははっ、もう、くだらねぇ~~~~。

そゆわけで、『9S』の二次創作的な短編集。シリアスな本編とは違いコメディタッチな作りなのだけど、あさっての方向に「女らしさ」を目指す由宇がとにかくバカ。ある意味お約束なんだけど、めちゃくちゃ笑える。一発ネタ的な部分があるのでこれが数冊続くと飽きると思うんだけど、単巻 1冊であれば、バカ笑いするしかねぇ~~。いやぁ、とにかくバカでおもしろかったっ!!

[ 2006.01.11 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉VII /葉山 透

最高傑作級っ!! 惚れた女性を助けるために、数千の敵が待ち構える空中要塞にたった一人での突入劇っ!! 武器は 1本のナイフのみ、タイムリミットはわずか数分。これに燃えずにどうするよっ。素晴らしーーーっっっ!!

そゆわけで、麻耶の対決も素晴らしいし、緩急としてのアリシアのシーンも素晴らしい。その他、見どころも多く、ほんとに好きだわ、こういう展開。まあ、もともとこの巻でADEM編が終了の予定が、収まりきらずに1巻追加というのはお茶目ではあるけれど、ほんと燃える展開で、素晴らしすぎる。続刊も楽しみぃ~~。

[ 2006.04.14 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉VIII /葉山 透

うぎゃぁぁぁぁぁぁ、続きはっ、続きはいつだぁ~~~っっっ!!

巨大空母フリーダムを手に入れた海星は全世界へ宣戦布告、自ら信じる正義の戦いを開始する。そして、由宇とADEMは、海星への反撃を……。いやぁ、お風呂のシーンは素晴らしいねぇ。ただ、素晴らしいのだけど、ストーリー展開上、そのシーンに意味無いだろ(^^;。というか、この巻、分厚いだけでやけに無駄なシーンが多く、しかも、そのせいでテンポも悪くなってしまっていて、正直、出来は酷いよね。話もあまり進んでないし。まあ、凶悪な引きに、次巻に期待ということで。

[ 2007.07.10 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉 memories /葉山透

外伝の短編が3つ。悪くはないけど物足りない、という辺りが、正直な感想かなぁ。例えば、「亜麻色の髪の娘」なんかは、ストーリー的にはベタに泣ける話なんだから、もっと演出的に泣ける話に仕立ててくれれば、良かったんだけどなぁ。

そゆわけで収録されてる3編は、新人時代の八代と幼かった由宇を描いた「夏の日の空になりたい」、麻耶と闘真の出会いを描いた「Romantic holiday」、勇次郎の初登場をキーとした「亜麻色の髪の娘」。まあ、幼いころの由宇や麻耶は可愛いね、というのが全てで、物語としてはどれも食い足りない感じが(^^;。まあ、外伝だし、これはこれで悪くはないけど、それよりも早く本編の続きが読みたいなぁ。

[ 2007.12.13 ]


メディアワークス 電撃文庫
9S〈ナインエス〉IX /葉山透

盛り上がる盛り上がるっ!! 5巻から続く「ADEM&海星編」のクライマックスということで、めちゃくちゃ面白かったです。本筋の海星vsADEMは当然、闘真と由宇の恋愛パート、小夜子を巡るラブバトル、そして、ドジっ娘・麻耶。くうぅぅ~~~~っ!!

海星によって絶望的な状況に追い込まれた、闘真と由宇、そして伊達たちADEM は、この絶望的状況を脱し、海星に一矢報いることはできるのか? という感じで、闘真と由宇のイチャイチャラブラブを交えながら、さすがクライマックスという熱い展開で、ぐいぐいとストーリーに引き込む引き込む。そして、由宇、かわいいよ由宇。もう、読んでて、とにかく面白かったっ、ホント、めちゃくちゃ面白かったぁぁぁっ!! ……物語は、一つに区切りを迎え、新たな展開へ。続く新章もめちゃくちゃ楽しみだっ!!

[ 2008.07.12 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
9S<ナインエス>X true side /葉山透

新章スタート。や、そんだけの人類の危機が唐突に降って沸いたのにはビックリしたけど、『9S』らしい大風呂敷を広げた展開は、やっぱり、面白い面白い。とにかくまだまだ物語は導入部分でしかないので、今後の展開がとっても楽しみですっ!!

人類の危機はひそかにシベリアで育っていた。シベリアを襲う謎の生命体にロシア政府がADEMに協力要請を求めていた頃、真目家に戻った闘真は、クレールとともにクレールの母に会いに行く。……という感じで、前巻で海星編も終了し、新章スタート。新章といえ、いきなりまったくの新展開にビックリ、というか、話がでっか過ぎるよっ!! そして、いかにも泣けと言わんばかりのクレールの母ネタは、うわぁ、どうなるんだこれっ?! いやぁ、ホント続きが、楽しみ楽しみ、楽しみすぎるっ!!

[ 2009.09.17 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
9S<ナインエス>XI true side /葉山透

地球上の全生物滅亡まで一週間、……と、「世界の危機、やばすぎっ」とか思ってたのに、あんまり緊張感ないのんな。世界を滅ぼそうとしてる敵のイワンが、もちょっと天才で大物でも良かったと思うんだけど(^^;。まあ、それはともかく、二年半ぶりの『9S』の新刊も、相変わらず面白い。ほんと、SF的なキーワードをエンタメ方向で広げる、この風呂敷の広げ方は、とにかく好きだわ。恋愛パートもマモン(笑)。や、細かいところは微妙に引っかかるというか、今回、百人以上の民間人を助けながらの逃避行、って、どう読んでもかなり大きいレベルで破綻していて、そりゃ二年半も執筆に苦戦するよな、と思ったり。<をい

しかし、まだ序盤のところで二年半も待たされてわりに、なかなか核心に話が進まないのだけど、次は早く出るんでしょうか? 出てほしいなぁ(^^;。

[ 2012.04.02 ]


KADOKAWA 電撃文庫
9S〈ナインエス〉XII true side /葉山透

あの『9S』が まさかの12年ぶりの続刊っっっ!! 00年代らしいSF+異能バトルで当時はもちろん超人気で私も大好きな作品なのだけど、新章「true side」二冊目で続きが出なくなり、作者の葉山透も別シリーズを書きはじめたので、これはもうダメだと思ったのだけど、まさか12年も経って今更出るかー。書き続けていた葉山透も凄いけど、ちゃんと出版する電撃文庫もすげー。

で、12年ぶりの新刊だけど、前巻までのあらすじはないのかー。既刊は押入れの奥底に埋もれているのでなかなかキビシイ。

確か、シベリアで密かに開発されていた珪素生物グラキエスによる突然の世界の危機。ロシアに来ていた闘真は残された住民との退却戦の末に重症を負い物語からは一時退場、一方、ヒロインの由宇はシベリアの地に降り立ちいよいよグラキエスへの反抗を開始。そして、そんな世界の危機の裏で、グラキエスの発生には峰島勇次郎の影があり、峰島勇次郎の秘密と禍神の血の謎へもいよいよ決着がつくのか?という感じだったかしらん。

世界滅亡まで残り四日という危機的状況とはいえ、本気になった由宇の天才は凄まじくやっぱ爽快だよなぁ。闘真の出番が少なく由宇とのラブコメ展開が少ない中、八代とマモンがいい味出していて非常に楽しい。そして、おいっ、家族会議が愉快すぎるんですけど(笑)。いやー、12年ぶりだけど、やっぱり遜色なく、すげーおもしろいんですけどっ!!

同時発売の「XIII」でいよいよ完結らしいのだけど、最後は峰島勇次郎との対決なのかなぁ。ていうか、峰島勇次郎は由宇に劣ることがずっと言われてきたのでラスボスは真目不坐かと思っていたのだけど、不坐とはわりとあっけなく決着がついてしまった感じで、あれ?どういうこと??

[ 2024.02.19 ]


KADOKAWA 電撃文庫
9S〈ナインエス〉XIII true side /葉山透

大団円。ちゃんと綺麗に終わった……。

12年ぶりに続きが出た『9S』もいよいよ最終巻。シベリアで再会した闘真と由宇はグラキエスによる世界滅亡までのタイムリミットが迫る中、長年行方不明だった峰島勇次郎といよいよ対峙する。と物語もいよいよ大詰め。いやー、峰島勇次郎との最終バトルが山場になるかと思ったら対決色はそこまで強くなく、父娘の対面、そして、禍神の血との決着という感じで、本当に物語の幕引きのための一冊だったんだな。感無量。

いやー、峰島勇次郎の行動にエモーショナルな動機づけをすることもなく、最期までマッドサイエンティストしていたのが良かった。世界から見たら凄く迷惑だよな。そして、マモンとルシフェルがやっぱ凄くいいわ。あと、闘真と由宇は、最終巻はじまって早々決着してしまって、流石にちょっと早いだろ(^^;。

[ 2024.02.26 ]