Bad! Daddy


エンターブレイン ファミ通文庫
Bad! Daddy1 パパに内緒で正義の味方 /野村美月

う~~ん、微妙。前半は、狙ったネタは確実に外す野村美月なのに、この作品は、キャッチャーなネタできちんとおもしろいっ!!なぜだっ!! 何があったんだっ!! と、割と脱帽しつつ読んでいたのだけど、後半は、展開がぼろぼろ。……とりあえず、続刊に期待というところかなぁん。<でも、正直、前作『卓球場』シリーズを超えるのは、難しそうだけど

そゆわけで、“悪の秘密結社の幹部をしているパパと、正義の味方にスカウトされちゃった娘の、ご家族コメディ”(<あとがきより)。帯には、“超絶学園ラブコメ”とあるけど、父娘愛で、“ラブコメ”はちょっと(^^;。野村美月らしいコメディで、基本は、美少女戦隊モノで、多少、[文庫]『マリみて』系のエッセンスを入れた感じ。あと、ディーヴァは、[漫画]『電脳組』を思い起こさせるので、問題なのでは。……や、野村美月だと萌え系はムリだろうし、このネタで、どこまで野村美月らしさを出せるかが、勝負だよなー。

[ 2003.09.28 ]


エンターブレイン ファミ通文庫
Bad! Daddy2 五月祭にパパは踊る /野村美月

悪の組織の司令官の父と正義の味方の娘の家族愛コメディ、第二弾。優介を巡る三角関係に加えて、美夢に恋人候補を登場させたのは良いのだけど、……いまいち。いや、単に、バカで、くだらなくて、内容のない作品なのだけど、そのバカでくだらない部分が、どーにも、おもしろさに結びついていない。本当に、単なる内容がないだけの作品になっちゃってるような。

今後に繋がるようなネタもいろいろ出して来ているので、次巻以降に期待ではあるのだけど、というか、次巻次第では、もう、続きは買わないかも。<いや、わりと野村美月らしさの出ている作品だとは思うのだけど、全体的に、笑いがすべってる感じなんだよなぁん。

[ 2003.11.25 ]


エンターブレイン ファミ通文庫
Bad! Daddy3 パパのキッスは苺味 /野村美月

やっぱり、ダメ。でも、次で最終巻らしいので、まあ、最後までつきあうかなぁ。

悪の組織の大幹部の父と正義の味方の娘のご家族コメディ。帯びは、相変わらず、ラブコメを強調する作りになっていて、ファミ通文庫、商魂たくましすぎるよ(苦笑)。……それにしても、ダメだ、すごくつまらない。特に、この巻では、おもしろいネタは並べてあるのだけど、並べてあるだけで、描写がおざなりすぎる。全体に、駆け足になっちゃってる感じで、これでは、さっぱり、盛り上がらないよー。結局、コメディを指向した作品なんだけど、残念ながら、笑えるクオリティには達していないんだよなー。や、いろいろ工夫してるつもりなんだろうけど、それが滑りまくってて、しかも、そのせいで、野村美月らしい持ち味も殺しちゃってる感じ。もったいないなー。

[ 2004.03.29 ]


エンターブレイン ファミ通文庫
Bad! Daddy4 やっぱり!とっても!パパが好き! /野村美月

野村美月の『卓球場シリーズ』と比べて大きく劣る本作だけど、この最終巻はなかなか綺麗な大団円。まあ、駆け足な印象は否めないんだけど(^^;。あと、表紙の小鳥が素晴らしい~~。

そゆわけで、正義の味方な美夢と悪の大幹部なパパのご家族コメディの最終巻。結局、野村美月は、萌え系、ヲタ系の内容はダメだし、いまひとつ野村美月らしい持ち味も生かしきれてない風だったので、そこそこ綺麗に、4巻で終わったことは、正直、良かったと思う。次回作は、純粋に野村美月のセンスを生かすような作品を書いてくれないかなー。

[ 2004.07.26 ]