ほったらかし投資術


朝日新聞出版 朝日新書
ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド /山崎元、水瀬ケンイチ

ボーナスも出たし投資でも考えようと思って買ってみたのだけど、別の意味で考えさせる一冊でした。いや、カリスマブロガーが、仲間のサイトを紹介しつつ、インデックスの良さを語る内容なのだけど、こう、どうにも漂う内輪感にもにょる。うーん、ライトノベルサイト界隈も、『このラノ』に協力してたりしていろいろ言われてるけど、外から見るとこんな感じなのかなぁ。確かに、こういう内輪的な雰囲気は、外から見るといい気はしないよなー。

ちなみに、この本に参加されてるサイトは以下の通り。見た感じ、どれも厳選させた良質のブログなんだとは思うけど、ただ、投資本で紹介記事に仕立てるならば、投資歴と投資額はどのくらいなのか、どんな資産配分にしてるのか、具体的に投資しているファンドはなにか、とかを纏めてくれればいいのに。ブロガーの人柄がどうとか、一般読者から見たら、かなりどうでもいいと思うんだけど。

そんな感じで、ちょっと内輪向けな雰囲気が気になる本だけど、それを脇に置くと、とにかく特徴的になのは、投資本にもかかわらず「儲かる」という話がほとんどない点。それどころか、「理論的には正しい投資法なのだから、損していても頑張ろう」という論調なのよ。実体験に基づいた良心的な内容だとは思うんだけど、ただ、商業出版なら、そこは嘘でも「インデックスのおかげで、10億円儲かりました」ぐらいのことは言わないといけないんじゃね(^^;。いやまあ、新書のわりには難しいし、決して初心者向けというわけではなく、すでにやってる人が「損してるけど俺も頑張ろう」と挫けず前向きになるための本という気もする。実際、リーマンショック前からやってたりしたら、まだマイナス圏に沈んでる人も多そうだよね。

[ 2010.12.21 ]