皿の上の聖騎士


KADOKAWA NOVEL0
皿の上の聖騎士1 ―A Tale of Armour― /三浦勇雄

『聖剣の刀鍛冶』の三浦勇雄が贈る異世界ファンタジー。高年齢向けを標ぼうするノベルゼロの創刊ラインナップなので、シリアス一辺倒でハードな作品かと思って読んだのだけど、思ったよりもコミカルだな。コミカルなわりには、ラストで主人公のアイザックが怖い戦い方をしてるので、今後もそういう戦い方をしていくようであれば、シリアスどころか、鬼気迫るようなハードな話になっていきそうではある。今後どう進むにしろ、ライトノベルらしい異世界ファンタジーとして、まずは、十分おもしろいっ!!

物語は、「大陸の皿」と呼ばれる大国レヴァーテインが舞台。かつて国を救った伝説の聖騎士を祖先に持つ姉アシュリーと弟アイザックが、その救国の伝説に関係する霊獣たちと対決していく話。アシュリーの“成人の儀”から大きく話が動き出すのだけど、まあ、ネタとしてはかなりオーソドックス。偽りの伝説に隠された過酷な運命に、精神も身体もボロボロにながらも立ち向かっていく展開というとシリアスなんだけど、ブラコンが酷い姉といい、異常性癖な聖獣といい、全体にコミカル寄せだよなぁ。高年齢向けのレーベルといいつつ、普通のラノベとなにを変えてきたのか、正直、違いがわからん(^^;。あー、ブラコンはじめ変態的な愛情に満ちてるのに、萌えやLOVEは、ちと縁遠い感じはあるので、その点はラノベらしくないかなー。

[ 2016.03.03 ]


KADOKAWA ノベルゼロ
皿の上の聖騎士(2) ―A Tale of Armour― /三浦勇雄

うーん、なにか期待していたものと違うな。もっと絶望的な物語になるのかと思ってたよ……。

偽りの伝説に翻弄される姉弟を描いたファンタジー第二弾。人智の及ばない霊獣との対決に、霊獣一体倒すごとに大きな代償を払っていくような展開を期待していたのだけど、いまいち絶望が足りない。イージーモード感。もともと、大人向けのレーベルとの謳い文句だったので、もうちょっとハードな物語を期待してただけに、どうにも物足りないなー。求めているものが違うんだろうけれども。

姉の身体を取り戻すという目的のほかに、世界の謎のようなものも出てきて、物語の進む方向がいまいち見えないのも気になるな。霊獣と対峙する絶望も、奪われた姉の身体を取り戻すことへの切迫感もなく、世界の謎と奪われた姉の身体の絡め方次第なんだろうけど、コミカルにするにしろシリアスにするにしろ、もうちょっと尖がった部分がほしいなぁ。

[ 2016.09.23 ]


KADOKAWA NOVEL0
皿の上の聖騎士(3) ―A Tale of Armour― /三浦勇雄

バラバラになった姉の身体を取り戻す異世界ファンタジーの第三弾。今回は、股間部。股間部って……。

って、今回は、姉の身体探しというよりも、イザドラのパワーアップ回か。イザドラとアイザックのまだまだ淡い恋愛模様は悪くないのだけど、ただ、圧倒的に強い霊獣との戦いもいまいち緊迫感がなくなってる中で、さらにイザドラをパワーアップさせて、いったいどういう。いや、姉の身体探しよりも、皿の秘密を巡る物語が中心になりつつあるような感じで、霊獣とのバトル的な要素はだんだん減じていくのかな?

物語の裏では陰謀や策謀が渦巻いていそうで、それらが明らかになってくると俄然面白くなってきそうなんだけど、今のところは、いまいちこれといった売りがわからん作品になってしまってるような。股間を見つけた今となっては、あとは、おっぱいに期待するしかない……。

[ 2017.03.04 ]

三浦勇雄