究極残念奥義―賢者無双―


一迅社 一迅社文庫
究極残念奥義―賢者無双― ~俺が悪いんじゃない、俺のことを無視するおまえらが悪いのだ~ /松山剛

電撃文庫では『雨の日のアイリス』みたいな感動的に泣けるファンタジーを書いてるのに、一迅社文庫では、こんな下らなくて頭が悪い系のラブコメを書いてたのか。まるで別人みたいな作風で、その点では器用で巧いということなんだろうけど、えっと、面白いのか、これ?

うーん、[漫画]『咲-Saki-』のステルスモモと、えっち後の「賢者タイム」から発想したようなコメディなのだけど、底が浅くて、やっつけ感が半端ない。一発ネタみたいなコメディなので、そりゃ深く考えて書くような内容ではないとは思うのだけど、でも、さすがに限度があるよなぁ。お題を決めて書いた即興小説、あくまで習作という印象。ある意味、一迅社文庫らしいと思うのだけど、てきとーにえっちな萌え系ラブコメだったら読者は喜ぶんだろ、みたいな風に感じる。読者を舐めすぎじゃね?

[ 2015.05.05 ]