ソードアートオンライン


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン1 アインクラッド /川原礫

最高傑作級っ!! オンラインゲームをネタとした、死と隣り合わせの日常を描いた物語なのだけど、おもしろいっ、めちゃくちゃおもしろいっ!!

バーチャルリアリティが進化した近未来。次世代MMORPG『ソードアートオンライン』は、開発者自らによるクラッキングの結果、プレイヤーはログアウトできなくなり、ゲーム世界で生きざるをえないことに……。という感じで、オンラインゲームをネタにした物語としては、わりとオーソドックスな作りだと思うんだけど、それが、きちんと高いレベルで作られているので、もうっ、期待を上回る面白さっ!! まあ、キリトとアスナはろくに説明もなくどんどん親密度がUpしてくのはどうよ?といった風に、ちょっと荒削りな部分もあるのだけど、それを含めて味のある作品になってる感じ。身近なゲーム世界とすぐそこにある死の恐怖を上手く融合させつつ、期待を裏切らない展開が、ほんと、面白かったですっ!!

……しかし、それにしても、綺麗に纏まっているのに、1巻となってるのは、どゆこと?

[ 2009.04.15 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン2 アインクラッド /川原礫

前巻で綺麗に決着がついていたので、「続きはどうするんだろう?」と思っていた第二巻ですが、内容は、その後の話ではなく、SAO攻略中の4つのエピソードを集めた短編集でした。や、主人公補正しまくりな キリトのフラグ立てまくりな過去が明らかにっ!!

そゆわけで、次世代MMORPG『ソードアートオンライン』で、数少ない女性プレイヤーとフラグを立てまくる、少年・キリトの4つの短編。心温まるストーリーはほんと素晴らしいのだけど、ただ、すでに前巻で、キリトとアスナが結ばれるまでが描いてるので、他の女性キャラとのアレコレは、ハラハラドキドキ。鈍いフリして、なんという女殺し。うひぃ~~~~。

ホント、4つの短編はどれもホント出来がいいのだけど、中でも印象的なのは、最後に収録されている「赤鼻のトナカイ」かしら。キリトの悲壮さが痛々しく、そして、ラストが切なすぎて泣ける~~。……それにしても、3巻もあるみたいなんだけど、こういう短編集で続けるつもりなのかしら?

[ 2009.08.12 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン3 フェアリィ・ダンス /川原礫

単巻としてはすっごく面白いんだけど、ここまで強引な理由を作って続編を続けるなんて、最悪だっ!! ……せっかく、綺麗なラストだったんだから、素直に、新しい物語にすればよかったのに。

現実世界に戻ってきたキリト。しかし、アスナの意識は戻らぬまま……。というわけで、綺麗に纏まっていた1巻からどう続けるんだろう? と思ってたんだけど、無理矢理すぎる継続に、これはあまりに酷いだろ。チープすぎる悪役と、無理筋で都合良すぎる理由付け。こんな強引な理屈で、あの1巻の限りなく綺麗なラストを台無しにしちゃうんだ? これだったら、素直に、主人公交代で新ゲームってことでよかったんじゃね? ……まあ、それはともかく、物語的には、新ゲームになってもキリトくんは相変わらずで、そして、妹キャラ登場と、十分以上におもしろい。マジ、キリトのモテっぷりは半端ねぇ~。

[ 2009.12.12 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン4 フェアリィ・ダンス /川原礫

フェアリィ・ダンス編終了。やはり、熱い王道展開は最高っ!! ストーリーはお約束なので、あまり語るべきはないのだけど、最後まで一気に読まれる牽引力はさすがだなぁ。……ただ、アインクラッド編に比べると、徹頭徹尾、敵が小物で魅力に欠けたのが、残念。直葉との関係も、もう少しなにかあるかと思ったのだけど、上手くかわされてしまった印象だし。そゆ点では、多少物足りない部分も。

なにはともあれ、次巻は新展開か。キリト氏の所業に期待していますっ!!

[ 2010.04.25 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン5 ファントム・バレット /川原礫

新ゲームに移行して、キリト弱化、スグがぜんぜん出てこねー、と思ったのも束の間、あっという間にヒロインゲットで最強伝説だと……。相変わらず過ぎる(笑)。

実際に死人が出ると噂される《死銃》事件。総務省から調査を依頼されたキリトは、銃撃戦メインの GGO へ。慣れ親しんだ剣と魔法の世界との違いに戸惑うキリトだが……。という感じで、新章スタート。銃撃戦メインの闘いでもキリトの無双ぶりは健在というか、むしろ一層凄いことになってるよっ!! 強い、マジ強すぎるっ!! ほんとキリトは凄いという印象ばかりなんだけど、ただ、ストーリー的には、まだ、新ヒロインとの絡みは恋愛に発展してなかったり、まだまだこれからかしらん。

[ 2010.08.11 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン6 ファントム・バレット /川原礫

いやぁ、面白い面白い。分厚いページ数もなんのその、一気に読んでしまったよ。……ゲーム内の銃弾が現実の死を引き起こす《死銃》事件を調査するため、《GGO》へログインしたキリト。ゲーム内のトーナメントで戦いながら、その危険な事件の真相に迫ることが出来るのか。「あなたが、私を一生守ってよ」って、相変わらず、キリトさん、マジパネェ(笑)。

無敵のキリトさんも苦戦するような現実と交錯する展開が、ホント手に汗握って面白かった。事件の真相は、それは怖すぎる。怖すぎるよ。でも、もちっと大きい背景があるかと思ったら意外に小さな話で、えっと、もしかして、次巻以降でなにかあるのかしらん? ……しかし、アスナ交えて、もう少し恋愛展開があるかと思ったら、そこら辺は弱くて、ちと残念。スグすら絡みが弱い状況だと、シノンの今後の今後の活躍は難しいかしらん。なんやかんやで、アスナ磐石なんだよな。

[ 2010.12.20 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン7 マザーズ・ロザリオ /川原礫

最・高・傑・作っ!! アスナを中心とした番外編的な内容なのだけど、うわぁ、なんという切なく感動的な物語(T-T)。特に、終盤はひたすら号泣。卑怯に泣かせる話だけど、素晴らしいっ!!

ルーキーにもかかわらず、キリトすらも倒した謎の剣豪《絶剣》。噂を聞いたアスナは《絶剣》に勝負を挑む……。という感じで、キリト無双が目立つ『ソードアート・オンライン』の中で、アスナパワーアップ編ともいえる内容。うわぁ、お涙頂戴で真っ直ぐな成長物語なのだけど、王道だけあってこれは泣ける。きちんと、アスナならではという内容になってるのがいいねぇ。……それにしても、もはや通常戦闘では、どこかしら手を抜いてるような感じのキリトだけど、どうせなら、ガチのキリトのバトルが見たかったなぁ(^^;。

[ 2011.04.14 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン8 アーリー・アンド・レイト /川原礫

短編集。まだ親密でない頃のキリトとアスナが殺人事件に挑むミステリ風味の「圏内事件」、時間軸としては最新、聖剣エクスキャリバーの獲得クエストを描いた「キャリバー」、そして、デスゲームと化した《SAO》の初日の出来事を描いた「はじまりの日」の三篇。

どれも面白かったけれど、特に印象的だったのは「はじまりの日」。これが、とにかくせつない。死と隣合わせの現実を受け止められないままβテストの知識を総動員してスタートダッシュするキリトと、その中で起こった出来事が、もう痛々しくて痛々しくて、ほんと切ない。しかも、その残酷な現実の中でもゲーマーとしての本懐を感じさせる描写が怖いね。ラストの涙もGood。

あとは、「キャリバー」。シノンすげーな(^^;。

[ 2011.08.19 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン9 アリシゼーション・ビギニング /川原礫

アリシゼーション編スタート。って、前振り長げぇよっ!! いや、最初の「プロローグI」がやたらと長いこと長いこと。正直、この構成は、瑕疵と断言していいレベル。プロローグIIからは普通に面白いのだけど、ろくに情報も提示されてない段階でのプロローグIの長さは、ちょっと酷いな……。

それはともかく、新章スタートで、丸々一冊プロローグという感じ。それにしても、キリトの無双ぶりが凄かったとはいえ、新ゲームは、まさかのレベル1スタートとはっ。でも、SAOは、キリトの無敵な強さと女たらしな様子を楽しむ作品だと思うので、どうも、作者の工夫の方向性が迷走しはじめてるような気がしてならない。本番は次巻以降とはいえ、ちと不安だなぁん。きちんと、キリトがさくさくソードスキル使いまくりで、女性キャラをはべらせまくりになればいいのだけど……。

[ 2012.02.14 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン10 アリシゼーション・ランニング /川原礫

アクセルワールドぉぉぉぉっっっ!! うわぁ、ガチに、[文庫]『アクセル・ワールド』にリンクさせてきたっ!! ……や、このアリシゼーション編、キリトの活躍どうこうというよりも、むしろ、ブレイン・バースト誕生秘話みたいになりつつあるのだけど、どういうことよ?

リアル世界で、死銃事件の逃亡犯《ジョニー・ブラック》に襲撃されたキリトは、何故かログアウトできないVRMMO世界で目を覚まし……。という感じではじまったアリシゼーション編二冊目。アリシゼーション編のアンダーワールドは、バトル要素が少ない平和なゲーム内の世界観と、アスナはじめ、いままでのヒロインたちも絡みようがない設定で、正直、盛り上がりに欠ける展開になるかと思ったのだけど、うわぁ、そうきたかっ!! 『アクセル・ワールド』に繋がりそうな世界の謎に超期待っ!! ……しかし、武器制限で五連続技以上使えないって、キリトにとってはかなりのハンデだと思うのだけど、それでも、きちんと強いキリトは凄いな。ラストでは、どこまで制限はずしてくんだろ(^^;。

[ 2012.07.22 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン プログレッシブ1 /川原礫

『ソードアート・オンライン』のアインクラッド攻略を第一層から描き直す意欲作。なのだけど、序盤からアスナの親密度が高いとか、やっぱ変だろ。そこは、女の子をとっかえひっかえする方が、キリトらしいんじゃないか? 各層に嫁がいる、ぐらいで ちょうどいいだろっ!!

とはいっても、アインクラッド編は、やっぱり段違いに面白い。ちょうど今、TVアニメでALOをやってるけど、ほんと、アレはありえないよな。……もとい、第一層攻略を描いた「星なき夜のアリア」は、TVアニメ第二話の内容。アスナとの馴れ初めも、そして、そんなに親密でない仲間たちによる力を合わせてのボス攻略的な展開も、すげーおもしろい。ただ、アニメ以上に理不尽だ。いや、ネトゲはやったことないけど、そんなにスタートダッシュって有利なの? クエストが先着のみというわけではなさそうだし、ボーナスとかがあったとしても、先行して攻略するリスクを考えると、そんなに美味しいようにも思えないんだけど。キバオウの憤慨が理不尽すぎるように感じて、どうにも納得できない。まあ、その後のキバオウをみると、実際さほど理不尽ということではなく、キバオウの性格的な問題なのかもしれんけど。

第二層攻略の「儚き剣のロンド」は、うーん、この段階でここまでの親密さを見せるアスナは、やっぱ違和感。ミステリ仕立てなのも冗長な感じで、作者があとがきで述べてる懸念が、そのままマイナスになってる感じががが。

しかし、年に二層ぐらいのペースで書いていくって、ほんと、何年かけるつもりなんだ?(^^;。……SAO読んでると、すっごくRPGがやりたくなってくるけど、キリトのコミュニケーションスキルでさえ、基本、ぼっちなソロプレイヤーとか、MMOって、どんだけコミュニケーションスキルが必要なんだよっ。

[ 2012.10.28 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン11 アリシゼーション・ターニング /川原礫

手に汗握る展開っ!! 戦闘では、いつもは余裕のキリトも、久しぶりにピンチな状況っ!! ……それにしても、川原礫、性格えげつないなぁ。呑気で道徳的な平和世界かと思ったら、なんという悪意的な設定っ!! そして、キリトも怖いなぁ。昔はNPCにも優しかったのに。

副題のとおり、アリシゼーション編のターニングポイント。キリトの傍付きのロニエ、ティーゼに、ウンベール、ライオスの魔の手が……。と、前半は、いかにもロニエ、ティーゼが貞操の危機に向かうストーリーなのに、まったく呑気なキリトとユージオに、ハラハラして読み進めていたのだけど、そこからの鬱憤を晴らすような展開がすげぇ。ユージオが燃えるっ!! そして明かされる世界の秘密。もともと研究目的のシミュレーションなので、悪意的な設定も当然だと思ってたんだけど、それが、研究目的というより、個人の悪意、人間の陰険さに基づくというような見せ方で、そのえげつなさにクラクラする。川原礫って、思った以上にいい性格してるよな。

しかし、将来的には、現実世界にユージオも来るような展開だと思うんだけど、ロボット技術によっては、絶望して死ねる展開だよな、まさかなぁ(^^;。

[ 2012.12.13 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン12 アリシゼーション・ライジング /川原礫

キリトと言えば、俺THUEEEEEの代表格だと思うんだけど、このアリシゼーション編は、いまいち圧倒的な強さが感じられず、爽快感に欠ける感じががが。こー、両手に剣を装備してなかったり、技に制限をかけられてる時点で、ハンデキャップ戦でしかないからな~。主人公の力を制限することでバランス調整するのは、やっぱ、いまいちだよねぇん。

それはともかく、アリシゼーション編も4冊目。いよいよ公理教会セントラル・カセドラルの攻略という感じなのだけど、初っ端、説明なげーよ(^^;。……やっぱり、このアリシゼーション編は、説明過多だったり、戦闘が物足りなかったり、ちょっといまいちだよねぇ。昇降盤の少女とかせつなくて良かったけど、うーむ。

[ 2013.04.22 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン13 アリシゼーション・ディバイディング /川原礫

キリトさんのたらし能力、パネェ。さすがだ、さすがすぎるっ!! そして、このアリシゼーション編は、もう5冊目なのに、まだまだ終わりが見えない件……。

最高司祭を倒すため、《セントラル・カセドラル》の最上階を目指すキリトとユージオ。しかし、キリトは、アリスとの激しい戦闘で塔から転落し……。と、いきなり転落してどうなるんだ!?と思ったのだけど、うわっ、さすがのキリトさんだ。やぱしキリトさん、男の友人といるよりも、女の子と喋ってるほうがらしいよな(笑)。いやぁ、期待を裏切らない、予想通りの展開で、素晴らしい素晴らしい。そして、やけに、ユージオを持ち上げはじめたと思ったら、やっぱり、そういう展開かっ!! でも、今までのユージオを見ると、今になって持ち上げても、キリトが苦戦する姿が想像つかないんですけど(^^;。

そいえば、アスナのいる現実世界側も、なんだか動きがあるっぽい感じだけで、どう絡めていくんだろ? まあ、どちらにしろ、そろそろアリシゼーション編に決着に近づけて欲しいなぁ。

[ 2013.08.19 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン14 アリシゼーション・ユナイティング /川原礫

アリシゼーション編、完結。って、ラストがうわあああぁぁぁぁぁ。確かに、アリシゼーション編は完結しているけど、続くシリーズが、すごく気になるんですが(^^;。

最高司祭《アドミニストレータ》との対決直前。キリトの前に、ユージオが敵として立ち塞がる……。と、いよいよ、圧倒的な力を持つ《アドミニストレータ》との戦いなのだけど、うーん、《アドミニストレータ》の圧倒的な強さよりも、なんかキリトの不自然な弱さが目立って、にんとも。キリトさん、こんなにヘタレで弱かったですっけ!? 絶望的な力の差は予想のとおりなのだけど、覚醒前でも、もうちょっと、キリトさん強いと思ってたのだけどなー。絶望的な力の差を描くために、演出的に、あえてキリトを弱く描いてるような風で、ちょっと。や、確かに、手に汗握る最終決戦は面白かったのだけど。

そんな不満もありつつも、ラストが、うわぁぁ、まさかの展開ですよっ!! どこに行くんだ、この物語っっっ!!

[ 2014.04.14 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン15 アリシゼーション・インベーディング /川原礫

ベタにわかりやすい悪役の登場なんだけど、『SAO』は、どうにも悪役の造詣がチープなんだよなー。あっさり殺して、敵役を交代したほうが良かったんじゃね?

というわけで、前巻、アリシゼーション編も終了?というところで、急展開の引きからの続きだけど、うーん、驚きのラストから一転、ありきたりな敵役の登場と捻りのないストーリーに、一気に、期待がしぼむ。やりたいことはわかるけど、あまりに工夫もなくストレートすぎて、いくらなんでも、面白味がなさすぎるだろー。唯一楽しみなのは、アスナの絡み方ぐらいなのだけど、無駄に進行が遅いのもなー。この内容なら、この巻で、アスナとの邂逅か、せめて大門の破壊まで進めて欲しかったところ。今後かなり大胆な展開がないのであれば、さっさとキリト復活させて、敵ボスを殺して欲しいなー。

[ 2014.08.13 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン16 アリシゼーション・エクスプローディング /川原礫

うわぁぁぁっっ、胸熱っ!! いやもう、ラストの展開が熱くて燃えるっ。素晴らしいっ!!

最終負荷実験。ダークテリトリーとの境界を守る東の大門の崩壊で、人界へ闇の侵略軍が襲い掛かる……。と、アレ? あれほど恐れられていた暗黒界の軍勢だけど、なんだか、整合騎士の引き立て役にすぎず、ぜんぜん強くない件。阿鼻叫喚、人類が蹂躙される修羅場になるんじゃなかったのかー。敵の将軍と整合騎士に見せ場を作る展開は悪くはなかったけど、でもなぁ。いや、この最終負荷試験、ぜんぜん負荷かかってなくて、テスト計画の失敗じゃないですかね?<をい

そして、待ちに待っていたアスナの登場だけど、だははははっ、現地嫁との対決が笑える笑える。なにこの展開(笑)。……そして、そこからのラストの展開がマジ熱いっ!! 『SAO』の集大成ともいえるような展開で、続きがすげー楽しみすぎるんですがっっっ!!

[ 2015.08.10 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン17 アリシゼーション・アウェイクニング /川原礫

う~~、フラストレーションたまるなー。いよいよ仲間がアンダーワールドに集結し、何度も何度も盛り上がりそうな展開を予感させながら、そのたびに、決着が先延ばしされてグダグダと続く内容。えっと、冒頭であそこまでリズに見せ場を作っておいて、結局、その結果が、ぜんぜん役に立ってないのは、いったいどういう。ベルクーリの死闘もきちんと描けばもっと熱く感動的になるのに、あまりに扱い酷いよね。

やっぱり、ちょっと構成がグダグダで、出来が酷すぎやしないか?

リズやベルクーリをはじめ、アスナやシノン、リーファも、きちんと描いてくれれば、見せ場になりそうな場面が盛りだくさんなのだけど、どれもが中途半端で盛り上がりに欠け、がっかり感が強いのよ。ただでさえ、アリシゼーション編は、無駄に長くて飽きが来てるのに、これはないっすよ。いやー、『SAO』って、もともと、Web版をリライトしてるわけでしょ? リライトしてるんだったら、もうちょっとなんとかならなかったのか。あとがきでも触れてる中韓の話とか、意図通り描けてるか否か以前に、そもそも構成上不要だと思うんだけど。強いていいところを挙げれば、アスナやリーファたちの凌辱展開はよかったけれどなー。<をい

うーん、とりあえず次巻こそは、キリトが復活するのかなー。

[ 2016.04.12 ]


アスキー・メディアワークス 電撃文庫
ソードアート・オンライン18 アリシゼーション・ラスティング /川原礫

ちょっ、プロローグぅぅぅぅっっっ!! いやー、途中までは、どうにもいまいちにしか思えなかったのだけど、最期のプロローグだけで、もう、途中までの不満はどうでもいいわっ。完全に想像を超えるラストすぎるぅぅぅっ!!

そゆわけで、キリトが復活し、いよいよ全てに決着をつける最終巻。あとがきを読むと、元のWeb連載はここで完了していて、電撃文庫版も当初はここで完結する予定だったのんね。なるほど、確かに区切りとしてはいい。でも、キリト復活も盛り上がりに欠けるし、その後の展開もいまいちで、物足りないこと甚だしい。ラスボスは敵として魅力的でないし、そういう敵であれば、それこそキリトの剣技で圧倒してほしかったのだけど、中途半端で消化不良なバトルは褒められたものじゃない。その後の展開も、キリトとアスナは悲壮な感じで書かれているけど、どう見ても、二人でいちゃいちゃ幸せに暮らしてるビジョンしか思い浮かばないのにその辺りは描かず、それでいて、表の世界でキリトたちなしで盛り上がって何が面白いんだ? アリシゼーション編自体がそもそも出来が悪いと思うのだけど、それがラストまでいまいちで、さすがにこれはダメだろう。

という風に思って読んでたのだけど、いやぁ、最期のプロローグが素晴らしい。って、エピローグではなくてプロローグなのな。つまり、次巻はあの続きになるのかっ!! まあ、キリトなんかは、現実世界にあまり興味ない風に書かれているし、もう、ずっと若いまま嫁に囲まれたSF展開で、マジいいんじゃないかしらん。続きが楽しみすぎるっ!!

[ 2016.08.16 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン19 ムーン・クレイドル /川原礫

やりたい放題すぎるだろっっっ!!

この「ムーン・クレイドル」は、アリシゼーション編の後日談なのか。アンダーワールドに閉じ込められたキリトとアスナの200年の一部を語るような物語だと思うのだけど、キリト先輩が自由にめちゃくちゃ楽しみまくって、生き生きしすぎっ。一応、閉じ込められて悲劇的な状況のハズなのだけど、キリトはこのままアンダーワールドにいたほうが、絶対幸せだろっ。そして、心意技を自由自在に使いまくっていて、『アクセル・ワールド』で培ってきた心意技のイメージが崩壊しそうな勢いなんですがっ。なんか、いろいろヤベー。

物語のほうも、システム的に不可能なハズの殺人事件の謎を追うという展開で、なにもかもが自由な内容だよな。そして、キリトに恋心を抱くロニエ視点で紡がれてるのが、たまらく素晴らしい。いやー、こんなに楽しいのに、この後日談は次巻で終わりなのか。番外編的な内容なので仕方ないとはいえ、もったいないなー。200年分もネタがあるのだから、いくらでも話を作れると思うのだけど。<をい

[ 2017.02.27 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン20 ムーン・クレイドル /川原礫

システム的に不可能な殺人事件の解決編。……なんか、謎解きよりも、見習い二人+一匹の小さな冒険劇みたいになってるな。平和になったアンダーワールドのその後を描いた、アンダーワールドを舞台にした最後の物語。

整合騎士見習いのロニエとティーゼの二人が主役なので、いつもの『SAO』と違って、ハラハラドキドキ。キリトのように圧倒的な強さを持つ主人公ではない『SAO』は、新鮮な面白さがあるな。さらに、人でもない視点を持ってくるとか(笑)。あと、途中で語られたアスナの独白も、なかなかに素晴らしい。……心意を使いこなすキリトは圧倒的すぎて、それでこそキリトなのだけど、『アクセルワールド』の世界と合わせて考えても、あそこまで凄いのは、さすがにチート過ぎないか(^^;。そして、あとがきによると、次巻は高校生になったキリトとアスナの新章とのことだけど、アンダーワールドの物語がぜんぜん終わっているようには見えないんですけどっ!?

[ 2017.09.11 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン(21) ユナイタル・リングI /川原礫

えっと、一冊、読み飛ばしてるわけじゃないよな。……アニメオリジナルの劇場版「オーディナル・スケール」辺りだと思うのだけど本編にないネタが随所に出てきて、かなり意味不明なんですがっ。

というわけで、この21巻から新シリーズ開幕。今度は「サバイバルゲーム」ってことで、「ALO」をログイン中のプレイヤーたちが、強制的にバトルロワイヤルゲームに飛ばされるという展開。や、「SAO」の事件に続くVRを巡る大規模事件が発生してるわけですが、これだけ問題発生してるシステムを使い続けているこの世界はいったい(笑)。レベル1でコミカルにいろいろ苦労するキリトというのは斬新で笑うのだけど、ただ、さすがに他のプレイヤーに苦戦するのはやりすぎだろっ。まあ、展開はいろいろと不自然な部分が多いのだけど、コミカルテイストだし、おもしろいのでいいか。

ただやっぱり気になるのは、どうにも、知らないわからないネタが多すぎだ(^^;。う~ん、変に本編以外のネタは入れないで欲しいなぁ……。

[ 2018.12.10 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン22 キス・アンド・フライ /川原礫

8巻『アーリー・アンド・レイト』以来の短編集ということなのだけど、うわっ、サチにユウキと題材のセレクトが鬼凄いな。

収録されているのは4編。キリトとアスナの結婚初夜<ちげーの出来事を描いた「ザ・デイ・ビフォア」、ALOでのアスナに纏わる不思議な出来事を描いた「ザ・デイ・アフター」、ALOでのあるクエストを描いた「虹の橋」、そして、《スリーピング・ナイツ》の結成のきっかけを描いた「Sisters' Prayer」。

この4編の中で印象的なのは、やはり、「Sisters' Prayer」か。ユウキをネタにするのは卑怯だよね。最強の萌芽を見せつつ、姉に依存する妹属性を如何なく発揮する様子が、……先の展開を知っているだけに、なにもかもがせつない(T-T)。いや、姉のラン視点で描いてくれたら、もっとせつなくなっただろうに、そこら辺はちょっと残念。

あとはサチ、……よりも<をい、初々しい新婚前夜のキリトとアスナがいいな。いや、キリトがぜんぜん自己中的な思考で、嫁のアスナが出来すぎだろっ!! サチ登場回もそうなんだけど、キリトよりもアスナの人格の素晴らしさが目立つなー。

[ 2020.06.10 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン23 ユナイタル・リングII /川原礫

ユナイタル・リング編の舞台となっている新ゲーム「ユナイタル・リング」は、バトルロイヤル、かつ、クラフト系の自由度の高いゲームで、今までの「SAO」「ALO」「GGO」と比べても、舞台として非常におもしろい。リアルの生命の危険みたいなこともなくて、今までと違って凄くゲームをプレイしてる感が強いのも、めちゃくちゃ楽しくて、や、これはいいな!!

ただ、ちょっとキリトのゲーム内での強さがどの程度なのかわかりづらいんだよなぁ。まだレベルが低くて変にモンスターに苦戦したりする一方で、やっぱり無双しないキリトもありえないわけで、作者の描き方も、場面によって都合よく調整してるのが見え見えで、すごくもやもやする。レベル1からスキルツリーで少しづつ成長するのが描きたいなら、そもそもキリトを主人公にするのは無理があると思う。

ま、それはともかく、ユナイタル・リング編の二冊目。「ALO」プレイ中に強制的に謎のゲームにコンバートされたキリトたち。一方、「GGO」をプレイしていたシノンも同様にコンバートされ、という導入から、一人離れてコンバートされたシノンがキリトたちと合流しようとするのが今回の物語。いや、シノンは銃を持たないと話にならないのはわかるんだけど、今回はほんと、ご都合主義が目立つよな。正直、もっといろいろ苦戦するものかと思ったよ。まあ、苦労する話を書いて面白いかというとそうとは限らず、さくさくと都合よく進む展開も、それはそれで面白かったけれど。

[ 2020.10.06 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン24 ユナイタル・リングIII /川原礫

……なんだか、『アクセル・ワールド』でよく見る展開だなぁ。

キリトが『アクセル・ワールド』の世界で無双する展開は想像したりしてたけど、バランス調整のために弱体化させれてるせいで、期待してた展開と違くてガッカリだ。全滅エンドとかやるつもりないなら、弱体化させて微妙なキリトたちの戦闘なんてツマンネーと思うんだけど。加速研究会もどきが出てきたけれど、『アクセル・ワールド』の未熟なハルユキたちならともかく、キリトなら瞬殺しろよ、瞬殺っ!! レベル低くても、心意技でどうとでもなるだろ!!

ワザとらしい苦戦からの逆転劇とかすげーバカらしいと思うし、アンダーワールドでのキリトも頭悪すぎて、ちょっと不満だらけの内容なんだよなー。

ところで、序盤の会話は、アンダーワールドに星王と星王妃の子供がいる伏線だと思ったんだけど、もったいぶってユージオもどき出すぐらいなら、さっさとキリトとアスナの子供だせよ!! あと、「I」で出たっきり存在感の薄い、たぶん仮想研究会な神邑さんの登場はまだなのー。

[ 2020.10.12 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン25 ユナイタル・リングIV /川原礫

プレイヤーが二つに分かれた、大規模なレイド戦!!

……なんだけど、無駄なバランス調整で、キリトは心意技が封印されてるし、敵は明らかなチートだし、どうにも読んでて面白くない。チートありだと作者の匙加減でどうとでも調整できるので、激しいバトルも白けるんだよなー。そもそも、仮想研究会とこのタイミングで決着がつかないことは、みえみえだしなー。

そういうわけで、《ユナイタル・リング》はゴミなんだけど、一方の《アンダーワールド》のほうは多少は読める。いやー、『SAO』で星間戦争とか、ぜひやってほしい。でも、二つの世界の物語を並行して進める展開のせいか、《アンダーワールド》のほうも内容が薄いよねー。

[ 2021.03.08 ]


KADOKAWA 電撃文庫
ソードアート・オンライン26 ユナイタル・リングV /川原礫

ユナイタル・リング編は、どうにもツマラナイと思ってたんだけど、アンダーワールドでの敵ボスとの決戦っ!! いやー、ああいう風に派手に無双する展開が読みたかったんですよっ!! キリトにしてもアスナにしても、あの世界では神と同格なんだから、もう下手なピンチとかいらないので、もっとガンガン好き放題してほしいっ!!

で、今回は、キリトとアスナはずっとアンダーワールドで、アンダーワールドのキリトたちとユナイタルリングのシリカたちを交互に描く構成なんだけど、その一方のユナイタルリングでのシリカとシノシノの中ボス戦は、うーん、やっぱりツマラナイんだよなー。ピンチも勝利も作られたシナリオそのまんまという感じ。そもそも、今回のユナイタルリングの展開を省略しても、ストーリー上、あんまり問題ないよね? ユナイタル・リングはやっぱゴミだと思うのだけど、もうちょっとなんとかならないものか……。

[ 2021.10.25 ]