天使のベースボール


エンターブレイン ファミ通文庫
天使のベースボール /野村美月

そゆわけで、野村美月の 3作目で、最新刊。

世間知らずな華族のお嬢様が、突然に父の会社が倒産 → 転落人生という、まるで、その手のゲームのような設定、って、わっ、ほんとに、そういう(^^;。どきどきしちゃうよ。<をい

いや、ちょっと抜けてる 巨乳のお嬢様で、しかも、そういう方面は隙だらけと、わりかし、どきどき風味。この主人公である まりあちゃん の魅力がすべてというか、めちゃ可愛いくて、おもしろいのよ~。まあ、萌えの文法ではなくて、ちょっとえっちな少年漫画風味な予感なんだけど。

作風的に、なんとなく 佐藤ケイ 辺りの雰囲気を感じるので、やっぱ、この作者さんが、“萌え”を理解していないのが、凄く残念だなぁ。今のままでも、十分おもしろいけど、これで、萌え的な用法が加わったら、めちゃたまらんのに。

[ 2002.03.27 ]


エンターブレイン ファミ通文庫
天使のベースボール(2) /野村美月

世間知らずのお嬢様がエロゲ風に没落し、野球部顧問として弄ばれるシリーズの第二段。……ダメダメ。

野村美月の欠点は、萌え系の文化に無知なのに、わざわざ、そういう作品を書こうとするところ。もしかしたら、大人の事情なのかもしれないけど、そうなら、せめて勉強してほしい。いや、今回も、例えば、わざわざ温泉に行ったにもかかわらず、その手のお約束は、すべてスルー。ぇち系のネタも含めて、とにかく、シチュエーションの組み立て、演出、使い方が、ぜんぜん駄目。しかも、その下手で無駄なイベントのせいで、ラブコメとしても、まりあの成長物語としても、中途半端。さすがにこれでは、ちょっとなー。

しかし、ファミ通文庫って、「萌え」をまともに知らないくせに、萌え系の作品を書いてる作者が散見されるのだけど、もしかして、編集サイド、バカ? や、編集サイドの意向が働いていると思うのだけど、もしほんとにそうなら、きちんと作者の適正を考えてほしい、というか、そんなこともしない&出来ないのかー。

[ 2003.06.28 ]