丘の家のミッキー


集英社 コバルト文庫
丘の家のミッキー(1)(2) /久美沙織

有名な作品ですが、あたしが読むのは 今回の再文庫化がはじめて。……傑作!!
あたしが読んできた少女小説の中で、確実に5指にはいる傑作。いや、そのうち、3つぐらいが、小泉まりえ作品な気がするので、あまり当てにならない価値基準だけど(^^;。……それはともかく、これ、コバルト文庫のくせに、きちんと少女小説してるのよ~~。最近のコバルト文庫は、スニーカー文庫辺りとほとんど作風の変わらない、単なるライトノベル系の一文庫と化してるわけですが、17年?前は、こういう作品があったわけね。

内容は、お嬢様学校で純粋培養されて過ごした主人公が、突然、普通の学校に転校するお話。少女小説といっても、必ずしも恋愛モノというわけでもなく、憧れのお姉さまとか、友達と喧嘩したり、父親と喧嘩したり、いや、いいよねぇ、こういうの。それにしても、巻末に当時の世相ネタに関して注釈がのってるのだけど、そうか、今、ここら辺は、注釈をつけないといけないのんね。

ついでに、竹岡美穂さんのイラストも、めちゃ、びゅーてぃふぉー。こういう絵、好き(^^;。……以下、続刊なのだけど、来月の予定にはなし。うぅ、はやく続きが読みたい~~。<こりは、古本屋か?<って、それは、ちょっと違うだろー。

[ 2001.06.15 ]


集英社 コバルト文庫
丘の家のミッキー(3)(4) /久美沙織

この物語に出逢えただけで、生まれてきた価値がある、と、思わせる作品いうのは、本当に少ないけれども、それでも、存在するのだけど、この『丘の家のミッキー』も、あたしにとって、そんな作品になるような予感。……なんで、あたしは、中高生の時に、この作品を読まなかったんだ~、げしげし。凄くもったいない。<まあ、当時、読んで、今ほど楽しめるのか、というのも、疑問ではあるけど(^^;

そういうわけで、朱海との恋愛的なエッセンスを加えつつの、未来の日々なストーリー。未来の成績って、森戸南内部ではともかく、偏差値も 64 ぐらいだし、中の上くらいの設定かと思ってたのだけど、いつのまにか、頭が良いことになっていたらしく、がび~~ん。……って、そんなことは、どうでもよくって、朱海くん、ぶらぼ~~。あそこで、5巻に続くなんて、さっさと、続きを読ませろ~~。

[ 2001.08.06 ]


集英社 コバルト文庫
丘の家のミッキー(5)(6) /久美沙織

そういうわけで、あたし的至上最強大絶賛な『おかみき』の復刻版の 5,6巻。どうやら、全10巻らしいので、ちょうど、ここで中間。とにかく、6巻の例のシーンさいこー。いや、ホント確かに名シーンだよ~~。<って、でも、あとがきで、「作者的には名シーンだけど、読者の受けは悪かった」みたいなことが、散々愚痴ってあって、なんだかなー(^^;。

と、そのシーンまでは、すごく良かったのだけど、その後、一気にどたばたとつまらなくなってしまったのが、にんとも。なんだか、展開に無理があるし、ノリも変わってしまって、めちゃくちゃ残念。……しかも、ここで終わらず、まだまだ続くのか。<次巻を読むのが凄く怖いんですが。

[ 2001.10.01 ]


集英社 コバルト文庫
丘の家のミッキー(7)(8) /久美沙織

そこで、次巻へひくかーっ!! ……8巻だけでなく、7巻のラストもそうだったけど、リアルタイムで読んでた人は、大変だったんじゃ(^^;。

で、7巻から始まる高校生編は、いきなりつまらなくなるような予感で、怖くて読まずに、今まで積んでたのだけど、きちんと、『丘ミキ』してて一安心。……中学生編に比べると、やぱし、パワーダウンしてるのは否めないけど。なんというか、ちとネタ的に辛くて、しかもそれを、無理やり引き伸ばしてる感じが(^^;。

それにしても、同じ久美沙織の [文庫]『ドラゴンファーム』のフュンフには殺意を抱くのに、似たような性格の未来には、むしろ好意を持つのは、わかりやすいけど、不思議だよなぁん。……ということは、女の子が読者の場合は、未来に殺意を抱きながら、読んでるということか(^^;。

あ、そうそう、ビジュアル的に、笙子さん さいこー。というか、竹岡美穂さんのイラスト、やっぱ好きだなぁ。

[ 2002.02.17 ]


集英社 コバルト文庫
丘の家のミッキー(9)(10) /久美沙織

ラストは、めちゃくちゃ力技だったけれど、それでも、十分良かったよ~~。っていうか、あのラストの一連の展開がなかったら、最終的に、残念な印象しかもてなかった気もするけど。とにかく、ほんとに、いい作品でしたっ。……やぱし、もっと、昔に出逢ってたかった作品だよなぁん。

まあ、やっぱし、高校生編になってからは、それまでと比べて、かなり劣るという話はあるけど。桐村関係の話、特に、9巻辺りの展開は、なんとかならなかったのかなぁ。明らかに、本筋から浮いてて、異質なのだけど。突然、ああいう展開はないだろう。

とにかく、あたし的、超最高傑作少女小説な称号なのだけど、……微妙に、『マリア様がみてる』と比べるようになってしまって、ちと物足りなく感じるようになってしまって、いやん。<ちょうど、『マリア様がみてる』を読みはじめたのが、8巻読んだあと(^^;。

[ 2002.04.16 ]