小市民シリーズ


東京創元社 創元推理文庫
春期限定いちごタルト事件 /米澤穂信

小佐内さん、さいこーーーーっ!! 小動物系の外見と行動、美味しい性格、きゃーーーーっ、ごろごろごろごろ~~~。いやもう、そんな可愛くて甘いものに目がない小佐内さんの「春期限定いちごタルト」に纏わる事件を描いた作品。ほんとに小佐内さん、可愛い、可愛い、めちゃくちゃ可愛い~~。

ほんとにとにかく、小佐内さんが非常に素敵で、そういうわけで、おもしろかった。一応、日常的な事件を探偵役の小鳩君が推理する、という形式ではあるのだけど、小鳩君は、まあ、どうでもいいや。とにかく、小佐内さん、ほんとに、さいこーーー。

[ 2004.12.26 ]


東京創元社 創元推理文庫
夏期限定トロピカルパフェ事件 /米澤穂信

最高傑作級、……かと、途中までは思ったのだけど、あの終章はどうだろう。まあ、とにもかくにも次巻次第ではあるのだけど。

そゆわけで、小市民を目指す小佐内さんと他一名は、夏休みの甘いもの食べ歩き計画を慣行。<小佐内スイーツセレクション・夏>。……というわけで、日常系のミステリなわけだけど、相変わらず、小佐内さんさいこーーーっ!! いや、小佐内さんに限らず、登場人物がほんとに良いキャラしてます。ストーリー的にも、きちんと伏線が張られ収束してく構成で、気持ちが良いのよね。ただ、ちょっと持って回った部分がある予感なのは、どうかとも思うのだけど(^^;。各短編の中では、なんといっても「シャルロットだけはぼくのもの」がとにかく面白かったです。

まあ、話題のラストについては、いろいろと思うところはあるのだけど、とにかく、「さっさと続きを出せっ!!」ということでひとつ(^^;。

[ 2006.04.17 ]


東京創元社 創元推理文庫
秋期限定栗きんとん事件(上) /米澤穂信

なにゅ~、そういう展開かいっ!! そして、小佐内さん黒いよ、女の子怖いよ、ガクガクブルブル。さらに、今回の主役的な立ち位置にいる瓜野は、どうにもムカつくので、死んでしまえっ!!

小鳩くんと小佐内さんが小市民を目指すシリーズの第三弾。互恵関係を解消した二人は、互いに接点もなくなり、それぞれの高校生活を謳歌しはじめる……。と、マジに、二人が別れていて、がび~~ん。そして、かなりいいところで下巻に続いているので、ああぁ、早く続きが読みたいぞ。や、とにかく、続き次第といった内容だったりするので、待て、下巻!!

[ 2009.03.04 ]


東京創元社 創元推理文庫
秋期限定栗きんとん事件(下) /米澤穂信

やっぱり、小佐内さん黒いよ。ガクガクブルブル。や、今まで互恵関係にいた小佐内さんと小鳩くんが、敵味方に別れて対決といった風で、非常に面白かったですっ!!

連続放火事件の裏で暗躍する小佐内さん。そして、小鳩くんも、いよいよ解決のために動き出す……。というわけで、本格的にはじまる小佐内さんと小鳩くんの対決っ!! いやぁ、今回は、普通の人との差異を強調するような作りなだけあって、小佐内さんの怖さが、とにかく目立つ内容でした。怖いよ怖いよ。そして、最後に収束する小佐内さんと小鳩くんの関係の描き方は好きなのだけど、ただ、小鳩くんの恋愛的には、もう一波乱、欲しかったところだなぁん。

[ 2009.03.14 ]


東京創元社 創元推理文庫
巴里マカロンの謎 /米澤穂信

11年ぶりの小市民シリーズ新刊!! シリーズ新刊なのだけど、春夏秋ときてラストの冬なのかと思ったら、秋と冬を繋ぐ短編集でした。シリーズのラストを飾るであろう「冬」はいつ出るんだ?

それはともかく、ヒロインの小佐内さんがとにかく可愛く魅力的な本シリーズ。11年ぶりでも小佐内さんの素晴らしさは健在。お菓子に目がなく小動物的な可愛さの中に、黒い性格が同居する奇跡のヒロイン。小鳩くんとの互恵関係と称する関係性も相変わらず魅力的だよね。……まあ、短編なせいか、小佐内さんの黒さはちょっと足りない気もするけれど。「花府シュークリームの謎」とか、古城さんを覚悟させておいてその程度というのは、正直、物足りなさは感じる。

今回の短編集は、名古屋に新しくできたフランス菓子店をキーとした、米澤穂信らしい日常の謎を描いた4編。新しいヒロインとして古城さんも登場し、「ゆきちゃん先輩」、その呼称、……いいね! ミステリとしては、そいえば、CDって、書かれた2017年当時でもそろそろ記録メディアとしては古くなってる気がするので気にはなったけれど、まあ、普通に使うか。総じて、小佐内さんの苛烈さは目立つのだけど、やっぱ黒さが物足りない気がするなー。

[ 2020.05.01 ]