2024年 11月 4日
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KADOKAWA MFブックス
◆ 忘れられ令嬢は気ままに暮らしたい(1) /はぐれうさぎ -
「カクヨム」で好きな作品 の書籍化っ。転生幼女のスローライフものといっていいかしら?
物語は、父の公爵が悪女と名高い王妹と再婚しなければならなくなったため、辺境の屋敷に住まいを移した公爵令嬢の幼女フェリシア。しかし、屋敷に来るはずの家人が来ず、また、フェリシアは自分を厄介払いされてもおかしくない庶子と思い込んでいたため、そのまま一人で生きていくことに……。
子供が辺境に捨てられて一人で生きていくと言う物語はよく見るパターンの一つだけど、この作品はいい意味で派手さがなく淡々としてるんだよね。行き違いで家人がいないだけなので、生きていくのにチートに頼ることなく、割と淡々と生活環境をいったり、屋敷に閉じこもっているため人間関係も希薄だしねー。
だからなのか、書籍版では、後半でわりと物語の根幹に関わりそうなイベントを追加しているけれど、今後の展開はどうするのかなー。一応、転生者なので、もうちょっとチート要素を追加しても、良さそうな気はしなくはない。Web版のように薬草の栽培メインでたまに魔法の研究しているだけだと、ちょっと対応できる感じはしないよなー。
[ 忘れられ令嬢は気ままに暮らしたい ]
2024年 10月 22日
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オーバーラップ オーバーラップ文庫
◆ ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで(12) /篠崎芳 -
そして、始まりの地、アライオンの王都へ。
物語はいよいよ最終決戦。再集結した蠅王ノ戦団は、ミラ帝国、最果ての国の連合軍と共に、女神ヴィシスが座すアライオンへ。そして、ヴィシスを護る三人の使徒との決戦が始まる。……という感じで、とうとう始まるラストバトルの前哨戦。堕神ヲールムガンド、虚人ヨミビト、初代勇者アルス。それぞれの対決が盛り上がる盛り上がる。まあ、なぜか敵三人が分散していて、しかも、その対戦の組み合わせは都合が良すぎる気がするのだけど、それを言うのは野暮か(^^;。
ヴィシスを倒すのが先か、聖眼が堕ちるのが先か、と言う戦いでもあるのだけど、聖眼のあるヨナトにいるのが安だけ。ここにきて、一気に主役ポジションに上がってきたな、安。ヴィシス側の主戦力はヨナト攻略にあたっていることになっているので、実のところ、安がいちばん重要で危険なポジションなんだよな。……って、考えたら、ヴィシスを護る三使徒は、物語の見せ場のためにいるだけで、ヴィシス側の戦略に立って考えると、実は、そこまで重要な戦力じゃないんじゃ(笑)。ほとんど時間稼ぎのためだけで、勇者を倒す目的なら、敵に十河という化け物がいる時点で、もう少し用兵を考えるべきな気がする。
なにはともわれ、次巻で最終話かな。安にしろ、トーカにしろ、どのような決着をつけるのか、すげー楽しみですっ!!!
2024年 9月 24日
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小学館 ガガガ文庫
◆ 白き帝国(2) 〜約束の戦旗〜 /犬村小六 -
1巻で王国が滅亡し、孤立無縁の中で再興を誓うガガ王子一行。この2巻では、辺境で反攻のために地作りをするような展開なのだけど、1巻最後の悲壮な雰囲気から比べて、2巻はやたらコミカルだなー。
いやー、ガガとノアの中心に、おバカでコミカルな描写が目立つ。そんなおバカな場面が後半のシリアスな場面で生きていく構成なのだけど、今回は作者の人も鬼畜ではなく、登場人物たちもそんなに酷い目に合わなくてよかったよかった。読み終わったあとに振り返ると、むしろガガたち一行にとって都合が良い展開が多すぎるよな。やがて、聖珠の継承者たちはその途中で死んでいくことが明示されている物語なので、毎回、味方が一人ひとり死んでいくこうな展開になるのかと思ってたよ。
まあ、ガガたち一行に都合の良い展開のわりに、物語そのものはあまり進んでないのは、ちょっと気になるなー。ラストまで刊行される前提であればもう少し展開早くてもいい気がするのだけど、なんだか、打ち切りエンドみたいなラストに見える(^^;。
敵味方入り混じる人間関係、配置も面白い。それにしても、ラスボス?のイリアスが何をしたいのか、さっぱりわからんのだよなー。
[ 白き帝国 ]