ハイドゥナン


早川書房 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ハイドゥナン(上) /藤崎慎吾

巫女さん(しかも、妹)を出すなら、もっと巫女らしい性格付けにして、巫女巫女しれっ!! こんちきしょ~~。<をい

そゆわけで、マッドサイエンティスツがオカルトパワーで地球を救う?という話。って、SFじゃねーーーっ!! ……いやまあ、SFかどうかは良くわからないのだけど(^^;、少なくても、科学的な説得力が非常に弱いのよねん。特に、作品のコアとなるあのISEIC理論の説明は、アレを真面目に受け取るにはさすがに無理がありすぎ(苦笑)。や、「ハヤカワSFシリーズ Jコレクション」ということで、ハードSFっぽいものを期待してたのに、とんでも科学でオカルトだったのには、ちと残念。それとも、下巻を読むと印象変わるのかしらん?

まあ、真面目なSF作品としてはいまいちな予感だけど、逆に、割とはっちゃけていて変にスケールが大きいので、コレはコレで読んでて楽しい、今のところは。とりあえず、引き続き下巻を読むぜっ!!

[ 2005.08.20 ]


早川書房 ハヤカワSFシリーズ Jコレクション
ハイドゥナン(下) /藤崎慎吾

う~~ん、結局、上巻で仕込んだネタが、生煮えのまま終了、という印象。マントル細菌とかパーツでは楽しめた部分もあるんだけどねぇ。

どうにも、重要な部分を際立てるために重要でないシーンは敢えて描かないみたいな、シーンの取捨選択が甘い上に、読者へ情報を提示するタイミングがいまひとつな感じで、ストーリーにメリハリがないのがとにかくマイナスなんだよなぁ。いや、「それって書く必要あるの?」とか「やりたいことは想像つくけどちょっとなぁ」みたいに感じる個所が散見されるんだよねぇ。結果として、どのネタも中途半端と言う印象が否めなかったり。

まあ、なんというか、与那国の伝説から、南西諸島の沈没、日中対立、はては木星のエウロパまで、そんな盛りだくさんなネタを扱うのは、欲張りすぎなんじゃ(^^;。あとはやっぱり、科学的な説明は、枝葉は細かく書かれてるのに肝心な部分で「マッドな研究だから」みたいな感じで逃げを打つのは、説得力に問題あるというか、ダメだろ(^^;。

[ 2005.08.21 ]