ブックマートの金狼


KADOKAWA NOVEL0
ブックマートの金狼 /杉井光

いつもの杉井光だっ!! いつもの感じの主人公といつもの感じのヒロインたちに、愉快なやくざな仲間たちを交えながら事件を解決する、少しせつなく哀しい話。ほんと、いつもの杉井光らしい作品すぎるっ!!

まあ、年齢層高めの読者向けということで、設定上は主人公が30歳を超えてることになってるのだけど、きちんと30代の主人公として書いてるわけでなく、いつもの杉井光の主人公なのな。ダメだろそれ。年齢層高めの読者向けだから、とりあえず、主人公の年齢を設定上だけあげておこうとか、安直というか、読者をバカにしてる感すらあるよなー。まあ、喧嘩が強かったりするのは杉井光の主人公としては変わってるような気もするのだけど。

一応、簡単な内容を書いておくと、今は街の本屋で店長をやってる主人公・宮内直人が、昔馴染みのやくざから、あるトラブルの解決を依頼される、という話。『神様のメモ帳』に代表される杉井光の一連の作品を彷彿する内容で、あ、でも、ヒロインは、書店員だったりアイドルの娘だったり、アリスみたいにキャッチーではないかな。まあ、いつもの杉井光なので、杉井光が好きなら十分に買う価値があるし、きちんと安定しておもしろいんだけどなー。

[ 2016.02.19 ]