星の舞台からみてる


早川書房 ハヤカワ文庫JA
星の舞台からみてる /木本雅彦

「俺が死んだらCドライブに貯めてるエロ画像をこっそり削除してくれ」みたいな顧客の死後にやって欲しい依頼を代行するHCC社。そのHCC社に勤務する荒井香南の今回の仕事は、優れたIT技術者として一部では伝説として語られた野上正三郎の死後処理だった……。

という感じで、伝説のハッカー・野上の一生を、一般的な女性社員である香南視点で振り返るという内容なのだけど、私は、この野上と、そして作者である木本雅彦とも同世代なので、とにかく共感ビシバシ。すげー、懐かしい。めちゃ楽しすぎるっ!! てか、これ、同世代でなく、さらに、IT系の技術を知らない人が呼んで面白いんだろうか(^^;。専門用語も遠慮なく使われていて、すげー、ターゲット層が狭すぎる予感ががが。ただ、後半の展開は、転換点が強烈だっただけに、それ以降はちょっと肩透かしかなぁ。もっと波乱万丈な展開だったら、さらに面白かったのに。

[ 2010.05.21 ]