原点回帰ウォーカーズ
-
メディアファクトリー MF文庫J
原点回帰ウォーカーズ /森田季節 -
キャラの語り口がほんと快いなぁ。そして、とっちらかったように見えて、きちんと計算された構成が素晴らしいっ!!
[同人誌]『みみっく!』(→感想) に収録されていた森田季節の短編が良かったので、商業の文庫本にも手を出してみました。奇人変人が多く集う私立御伽坂学園で、捜査権を持つ「当局」所属の少女・アキラは、次々と起こる事件に立ち向かう……、といった内容。
いやぁ、ごちゃごちゃと変なキャラがたくさんが登場してるにもかかわらず、それぞれ特徴的に描きわけられていて、決してわかりにくくなってないのが、巧いなぁ。そして、それぞれのキャラは非常に魅力的で、特に語り口が非常に良い。ストーリー的にも、とっちらかってるように見えて、きちんと計算されてるのも、ホント巧い。ただ、はじめはわりと奇天烈だったけれど、終盤は予想通りのベタな展開で、そこは残念といえば残念かしらん。まー、ホント、非常にクオリティ高くて、おもしろい作品でした。
[ 2009.02.01 ]
-
メディアファクトリー MF文庫J
原点回帰ウォーカーズ2 /森田季節 -
2巻にして短編集。うわっ、ラブ寄せかっ、ラブ寄せですかっ!! 短編4つ中、特に、前2つは、うわぁ~、ベタにラブコメですよぉ~~。
「十哲」と呼ばれる奇人変人が集う御伽坂学園で起こるアレコレの騒動を、非常に癖の強い筆致で描いたシリーズ2作目。2作目にして短編集で、それぞれの短編はわりと王道。癖の強い独特の世界観を持つ本作としては、王道展開はちょっと物足りなくもあるけれど、それでも、おもしろさは健在。特に、第二話「渡会竜太朗は呪い殺す。」がいいねぇ。ライバルが恋仲にって、あまりにベタすぎる(笑)。やっぱ、ラブコメいいねっ、ラブコメ!! 他の作品もそつなく纏めていて、やっぱり森田季節は巧いと思うのだけど、このシリーズは、今後もこのスタイルで続けるのかしらん?
[ 2009.06.08 ]