銀色ふわり


メディアワークス 電撃文庫
銀色ふわり /有沢まみず

ありがちなネタなんだけど、同じネタを使った他の作品と比べると、正直、下手。科学的な説明が酷すぎる(T-T)。ただ、好きなネタだし、有沢まみずのピュアな雰囲気とあっているし、なにより、このネタの本領発揮は まだまだこれからなので、続く続刊に大期待ですっ!!

有沢まみずの新シリーズ。有沢まみずは、今でこそ、『いぬかみっ!』のドタバタラブコメの印象が強いけど、もともとのデビュー作『インフィニティ・ゼロ』(→感想) は、『KANON』リスペクトだったのよね(まあ、同時期にデビューした作家は多かれ少なかれ、葉鍵の影響を受けてたりしたけど)。それがデビュー作に立ち返ったかのように、この新作は『CLANNAD』、いや、『ONE』かっ!! 「人々から認識されない」という、ネタとしては使い古された感のある話なんだけど、それが、有沢まみずの優しく純粋さを感じさせる筆致とあっていて、なかなかに Good。まだまだ序盤なので、今後がほんとに楽しみです。……ただ、素直にファンタジーにすれば良かったものを、SF風に下手に稚拙な科学的説明を入れようとしていて、それがドツボってるのが残念なんだよなぁ。

[ 2008.07.13 ]