ひなた橋のゴーストペイン


メディアワークス 電撃文庫
ひなた橋のゴーストペイン /有澤 翔

微妙。そもそも、表紙の眼鏡な少女は、絵では眼鏡をかけてるけれど、中身はさっぱり眼鏡っ娘じゃねぇーーーっっっ!! ……萌えも燃えもない地味だけどちょっといい話を目指して書いたんだろうけど、そういう作家の個性より実力が試されるような内容を書くには、構成力も描写力もまったく足りてない予感。いや、新人にしては書けてる方ではあるんだけどねぇ。

電撃の新人。やりなおしたい過去へ時間を戻してくれる「ひなた橋」にまつわる連作短編。基本的には、せつなく感動系の話を狙っていて、特に第二章の死んだ幼なじみの話なんかは、わりと好みで泣けるんだけど、う~ん、ループを取り入れた構成はあまり上手くないし、泣かせるための描写や演出も淡々として不足気味なんだよなぁ。いまひとつ。

[ 2007.07.14 ]