ひとりで生きるもん!


メディアファクトリー MF文庫J
ひとりで生きるもん! ~粋がるぼっちと高嶺の花~ /暁雪

オーソドックスすぎて、むしろ今では珍しいようなピュアなラブコメすぎるっ!! タイトルから、てっきりツンデレ高飛車お嬢様の話なのかと思ったら、ふつーに冴えない主人公とクラスの美少女ヒロインのラブコメという、ある意味、ベタで特徴がないのが特徴のようなラブコメだ。

そゆわけで、好きラノ14年下期二位 ということで読んでみました。第10回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>の新人作品。スクールカースト底辺の主人公・織田慶人がひそかに文通で相談にのっていたその相手は、学校一の美少女・湊千紗だった、という感じではじまる学園ラブコメ。変な部活が出てくるわけでもなく、もちろん、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者という人たちが出るわけでもなく、普通の人しか出てこない、少年少女が仲良くなってやがて告白するだけの、特徴がないことが特徴のようなラブコメで、だが、それがいいっ!! 1冊読みきりで、綺麗に纏まってるのもいいね。個人的には、恋に悩む姿を描くなら男ではなく女の子にしろっ、と思ったりはするのだけど、まあ、少年向けなら仕方ないか。いやー、久しぶりにふつーに良質のラブコメ作品を読んだよ~。

[ 2015.01.25 ]


メディアファクトリー MF文庫J
ひとりで生きるもん! 2 およめ券のその後 /暁雪

うひゃ~~~~~~、ニヤニヤが止まらない~~っっっ!!

1巻で綺麗に終わっていたので、「どうすんの?」と思ってたのだけど、なるほど、二部構成の恋愛ゲームみたいなものか。第一部で二人が結ばれるまでを描き、第二部では二人が結ばれてからのいちゃラブを、濃厚にこれでもかっと描くという、アレですよアレ。かつて二人が結ばれてエンディングを迎えていた恋愛ゲームが、1990年代後半に二部構成を取り入れることにより格段に萌え的に進化したのだけど、うわぁ~、やっぱ、この二部構成は凶悪だわ。フランスへ旅立った千紗が、夏休みを利用して慶人に会いに来るという話なのだけど、好き会っている二人がひたすらいちゃいちゃしていて、これはたまらんわっ!!

ひたすら千紗と慶人がいちゃいちゃしてるのは、とにかくたまらないのだけど、しかし、これでなんで、ぇちシーンがないんだ?<をい これほどの仲であれば、いたしてしまうのが当然だと思うし、してることはしてるのだけど描写していないだけ、と解釈できなくもないけれど、ここら辺は、MF文庫Jの限界なのかなぁ。もし、レーベル的にぇちシーンが書けないのであれば、だったら、下ネタの扱いは、もう少し変えるべきじゃないかしらん。ぇちなしの恋愛というには、ちと違和感あるよねー。

なにはともあれ、これで今度こそ、綺麗に終了か。ファンタジーな要素が欠片もない、珍しくド直球なラブコメで、非常に良かったですっっっ!!

[ 2015.04.06 ]