星降る夜は社畜を殴れ
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角川書店 スニーカー文庫
星降る夜は社畜を殴れ /高橋祐一 -
第19回スニーカー大賞<特別賞>受賞作。ブラック企業ネタを、『ベン・トー』のようなバトル的なノリでギャグにした内容の作品。頭を空っぽにして楽しむタイプの作品だと思うのだけど、ええっと、サラリーマン暦が長いと、いろいろと考えてしまって、純粋に楽しめない(^^;。タイトルから社会人向けかと思ったのだけど、むしろ、学生さんとかが読んだほうが楽しめそうな予感がっ。
初期のコンセプトであろう“定時退社をめぐる社畜との激闘を描いたバトル・コメディ”というのであれば、定退ダッシュに生命を賭けたこともあるし、純粋に楽しめたんだと思うんだけど、過労死、セクハラ、名ばかり管理職、御用組合とハードな問題をネタにするのであれば、バトルだけでなく、もうちょっとアプローチを変えて欲しかったところ。ネタが重いところにその料理の仕方が微妙なので、社会人として考えてしまって、ちょっと笑えないんだよなー。インパクトがある内容だけに、もったいない作品だ。
[ 2014.08.11 ]