記憶汚染


早川書房 ハヤカワ文庫JA
記憶汚染 /林譲治

途中までは、きちんと科学的な裏づけが意識されていて、感心しながら読んでたのだけど、謎の本質に近づくにつれ、どんどん科学的な裏づけ無視、というより、科学的には目も当てられなくなって、がび~~~ん。<まあ、後半は構成的にも褒められたもんじゃないので、単に、途中で力尽きただけ、という説も(^^;。あと、林譲治って、説明すべきトコと必要ないトコの切り分けが下手、というか、そういう点に無関心な予感。<や、端的に、嘘のつき方が下手ということだと思うんだけど

と、それはともかく、携帯電話とネットワークが高度に発達した近未来で、脳内コンピュータ~、人工知能~~、めちゃおもしろい~~~。や、前半から中盤にかけての、大きな事件にじわじわと巻き込まれて行って、いつしか抜けられなくなる様を描いた部分は、とにかく、ぞくぞくですよ~~。ストーリー全般に、「うわ~、この先、どうなるんだ~~」という感じで、先の展開が楽しみに感じられて、すげー良かった。……これで、きちんと科学的な説得力があって、もっと、リアルな内容だったら、絶賛だったんだけどなぁ~~。

参考:
感想メモリンク → adramineさん堺三保さんsasashinさん

[ 2003.10.29 ]