リーガル・ファンタジー


エンターブレイン ファミ通文庫
リーガル・ファンタジー1 勇者弾劾裁判 /羽田遼亮

だははははははっ、いやぁ、笑った笑った大笑い。ネタの勝利なんだけど、『ドラクエ』的なファンタジーRPGのお約束と裁判の組み合わせが、もうひたすらと愉快すぎるっ!! RPGのお約束のアレコレを弁護するとか、いろいろとめちゃくちゃだ(笑)。

そういうわけで、第15回えんため大賞<優秀賞>を受賞した新人デビュー作。内容は、ドラクエ風ファンタジー世界で、弁護士見習いとその師が、被告の勇者を弁護するという話。裁判ネタということで、証拠を積み上げて真相を暴いていくようなミステリっぽい話かと思ったら、ハッタリ上等な弁論がメインなのんね。どうしようもなくダメ人間な勇者を弁護するのに、口八丁で言いくるめていく展開が、楽しい楽しい。そりゃ、RPGのお約束は、いろいろと突っ込みどころ多いけどさ。ていうか、ダメすぎだろ、勇者(笑)。

まあ、文章が硬くて読みづらかったり、構成は無駄っぽいシーンがあったり、逆に描写が中途半端あったりと、ちょっと改善の余地はあると思うのだけど、そこは新人相応という感じかしらん。まあ、ネタは面白いので、続きも期待かなー。

[ 2014.02.10 ]