R-15


角川書店 スニーカー文庫
R-15 ようこそ天才学園へ! /伏見ひろゆき

天才だけが入学を許される閃学園。ポルノ作家としての才能を認められた芥川丈途は、変人だらけの学園に進学するが……。って、なぜこの設定で、エロコメではなく普通に学園青春モノなんだ? つまらなくはないけれど、期待ハズレもはなはだしいっ!!

いやもう、拍子抜けするぐらい普通の学園青春モノ。エロどころか、ラブも萌えも薄いのよ。ところどころ挿入される主人公の書くポルノ小説の出来が悪くないだけに、もう、ガッカリしまくり。そもそも、登場人物が高校生だからという配慮なんだろうケド、『R-18』ではなく『R-15』とヒヨったタイトルからして気に入らない。こういう設定でいくんだったらさ、そこら辺にいくらでも落ちている普通の学園モノなんかやらずに、きちんとエロやろうよ、エロ。せめて、もうちょっと尖がった部分がないとツライ。正直、デビュー作でこれなら、そう悪くない出来だとは思うんだけど、まったく、非常に残念な作品だ。

[ 2010.10.05 ]