Re:ALIVE


小学館 ガガガ文庫
Re:ALIVE(1) ~戦争のシカタ~ /壱月龍一

ゴミ。前半の甘酸っぱい青春ストーリーは悪くはなかったのだけど、後半の戦争パートになってからは酷い酷い。とにかく設定や展開にまったく説得力がないのよね。なんというか、殺すなら効果的に殺せよっ!! 裏切るなら場が盛り上がるようにきちんと伏線を張りやがれっ!!

第1回小学館ライトノベル大賞“佳作”。戦時下にもかかわらず戦死者ゼロとアナウンスされている一見平和な世界。軽音部の一員として楽しい学園生活を謳歌する颯の前に、ある晩、血まみれの現実が姿を見せる……。ヘキサゴン、ユニット、フラグといったシミュレーションゲーム的な設定と壊れていく日常をモチーフとしたお約束なイベントの数々。まあ、やりたいことはわかる。わかるんだけど、だからこそ、「それをやりたいなら、あのシーンをもっと印象付けなきゃダメだろ」とか「もっと、あれそれなシーンを入れ込まなきゃいかんだろ」とか思ってしまう。どうにも、シーンを効果的に見せるための仕込みが甘く、作者の独り善がりな部分が目立ちすぎてる予感なのよな。う~ん、ガガガの新人作品を読むのは初めてだったのだけど、ガガガはこの程度でデビューさせてしまうのか。正直、他文庫では、このレベルでデビューというのはありえないと思いました。いや、前半パートのように、単純で捻りのない青春ストーリーで終始してくれたら、まだ良かったんだけどなー。

[ 2007.06.21 ]