私の愛馬は凶悪です


エンターブレイン ファミ通文庫
私の愛馬は凶悪です /新井 輝

素晴らしい。雰囲気は新井輝らしく『ROOM NO.1301』に近いのだけど、家族愛をテーマに10代の葛藤を描いた、出来の良い青春グラフィティ。ヒロインの高岡霧理をはじめ、キャラも良く出来ていて、いやぁ、続きが楽しみなシリーズです。

そゆわけで、たくさんの女の子と毎日毎日えっちしまくりな射水位里。クラスの風紀を乱す射水位里にキレた高岡霧理は、いきがかり上、その他大勢の女の子の代わりになることに。射水や霧理の家族も巻き込み、二人の関係はどうなるのか? といった感じの内容かしらん。「戦うと決めたら徹底的に戦う」をもっとーにする霧理のまっすぐな性格が非常にいい感じです。恋愛に疎い武道少女なのだけど、恋愛未満の恋愛モノのヒロインとしては、これ以上ない配役ですなっ。そして、もう一つの軸になる霧理の弟・進と翠の初々しいカップルもGood。ほんと、恋愛モノとしても、そして家族モノとしても、非常に筋がいい作品です。導入から予想されるえっちな要素を期待してると、肩透かしだけれども(^^;。

とりあえず、続刊前提のシリーズものなので、続きが非常に期待なのだけど、……そういえば、ファミ通文庫で新井輝が書いてた『恋愛極刑ハイスクール』の続きはどうなってるんでしたっけ?

[ 2007.04.01 ]