デルフィニア戦記


中央公論新社 C★NOVELSファンタジア
デルフィニア戦記 全18巻 /茅田砂胡

ラストで泣きそうになった。全編通して、とにかくおもしろかったよ。

というわけで、1993年~1998年辺りに書かれた茅田砂胡の代表作? 茅田砂胡さんの書かれた『スカーレット・ウィザード』と『桐原家の人々』が凄くおもしろかったので、いつか読もうと思っていたのだけど、全18巻と、ちと長いので、いままで手を出さなかったのだけど、……予想を超えて、凄くおもしろかった。

内容的には、ほとんど、『スカーレット・ウィザード』と一緒な予感(^^;。……国を追われた主人公が、人外と出逢い、大陸の覇権を勝ち取るまでの話。まとめて、それなりに短期間で読んだせいもあって、全体的なストーリー展開に、ちと、ちぐはぐな部分が目に付いたりもしたけど、そんなのは問題にならないくらい、とにかくおもしろかった。これほど、のめりこんで読んだのは、すごく久しぶりかも。

[ 2001.09.29 ]


中央公論新社 C★NOVELSファンタジア
王女グリンダ /茅田砂胡

……分厚い。

この前読んでた [小説]『デルフィニア戦記』のオリジナル。つまり、もともと『王女グリンダ』を書いていたのが、出版社が倒産のため打ちきり。で、中央公論新社に移って、一から書き直したのが『デルフィニア戦記』という関係らしい。……あとがきとかで、『デルフィニア戦記』は『王女グリンダ』の続きのつもりなのに、『デルフィニア戦記』とは別に『王女グリンダ』の続きを求める声が大きく困惑している、みたいな発言があったけど、読んで納得。基本設定と大まかなストーリー展開は同じかもしれないけど、ほとんど別の話になっちゃってるじゃん(^^;。

とりあえず、『デルフィニア戦記』と比べると、『王女グリンダ』は、リィとシェラの話というだけあって、ウォルの出番が激減。『デルフィニア戦記』の主人公なのに、あぁ、なんという。……わざわざ書き直しただけあって、『デルフィニア戦記』のほうが出来は良いのだけど、『王女グリンダ』も、これはこれでおもしろい予感。って、まあ、続刊も出ないわけで、あくまで、『デルフィニア戦記』との比較という楽しみ方しか出来ない気もするけど。

[ 2001.11.21 ]