革命皇女


一迅社 一迅社文庫アイリス
革命皇女 doll★llob /いわなぎ一葉

富士見ファンタジア文庫の『約束の柱、落日の女王』(→感想)でデビューした いわなぎ一葉の新作なのだけど、うわっ、少女小説すぎるぅ~~

国を滅ぼされた皇女が処刑される寸前、悪魔と契約して三日間限定で人生のやり直し。果たして運命を変えることは出来るか? という感じの内容なのだけど、少女小説的な筆致で等身大の女の子が護衛の騎士と異国の王子様の間で揺れ動くという、とにかく、少女小説的なエッセンスが強すぎる強すぎる。『約束の柱、落日の女王』も、確かに女の子向けな方向性が強いファンタジーだったのだけど、一応、少年向けレーベルでデビューした作家が、ここまで、少女小説になるのかぁ~。

や、ベタな展開で面白いのは確かなのだけど、でも、皇女という設定にもかかわらず、あまりに等身大な普通の女の子すぎる上に、皇女にとってあまりに都合が良すぎる展開なのがちょっと……。ファンタジー的な骨格もしっかりしてたら、もっと楽しめたんだけどなぁ。

[ 2009.06.07 ]