闇狩り師


徳間書店 TOKUMA NOVELS
闇狩り師 黄石公の犬 /夢枕獏

21年ぶりの新作だとぅ……。うわぁ、マジに『闇狩り師』の新作だよ。21年ぶりとは言え、雰囲気も内容も当時のまま、エロスとバイオレンスは健在。ああう、やっぱ、九十九乱蔵は、めちゃ好きだなぁ。そびえ立つ凄まじい肉の量感っ!!

まあ、私は、ノベルスではなく徳間文庫で買ってたので、20年ぶりというわけではないのだけど、それでも、「崑崙の王」から数えて18年? 徳間文庫未収録の「媼」が、一度、徳間デュアル文庫で出たりもしたので、そこから数えるとそんな前でもないとも言えるけど、とにかく、大学時代に繰り返し読んでた『闇狩り師』の久々の新刊ということで、もうもう、懐かしすぎるっ!! しかも、期待に違わぬ当時読んでたそのまんま、いつも通りの『闇狩り師』。二本足で歩く犬の怪と、生命を狙われる暴力団組長。そして、むせるような九十九乱蔵の肉肉、肉の量感っ!! もう、いかにも『闇狩り師』らしい内容を、相変わらずの夢枕獏独特のリズムある筆致で綴られていて、すげー、面白かったっ!! これぞ、漢の小説っ!!

[ 2009.07.01 ]