美少女を嫌いなこれだけの理由


宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
美少女を嫌いなこれだけの理由 /遠藤浅蜊

第2回『このライトノベルがすごい!』大賞、<栗山千明賞>受賞作。人類と異なる「美少女」と呼ばれる種族と一緒に暮らすことになった少年の日常を描いた作品。

ええっと、すみません。なにがいいのか、さっぱりわかりませんでした。美少女たくさんと言っても、中身は、おっさんやお爺さんだしなぁ。そういうわけで萌えからは遠く、ネタ勝負な話なのに、肝心の設定は完成度が低くて、がっかり。コミカルで笑えるわけでも、せつなく泣けるわけでもなく、そもそも、文章自体も読みづらい。う~ん、栗山千明はどこを見て選んだんだ?

まあ、外見は美少女だけど中身はおっさん、という、誰もが思いつくけどそのままでは採用しないタイプのネタを、ストレートにやっちゃった点は、ある意味、凄いと思うけど、やっぱり、単にそれだけだとおもしろくなるわけがないよね。やぱし、アイデアをきちんと消化できてないのが、最大の問題。せめて、もうちっと、「美少女と呼ばれる種族」という設定を突き詰めて欲しかったところです。

[ 2011.09.24 ]