ダンジョン学園の底辺に転生したけど、なぜか俺には攻略本がある
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ぶんか社 BKブックス
ダンジョン学園の底辺に転生したけど、なぜか俺には攻略本がある /塔ノ沢渓一 -
小説家になろう と カクヨム からの書籍化なんですけど、今、なろう系でいちばん好きなんですよ、この作品。ほんと、むちゃめちゃ大好き。
内容は、よくあるゲーム世界へのモブ転生モノ。やたら似たような作品が多量に出てる分野の作品なのだけど、これだけ大量に似たような作品があると、その中にオーダーメイドで俺のためだけに書かれたような作品に出会うことがあるのよ。で、この作品がまさにそれ。好みというのは、ほんの僅かな差異で合う合わないというのが出るので、自分にとって最高にフィットした作品というのは、こういうめちゃくちゃ似たような作品がある分野の中にしか見つからないのよな。
まあ、とにかく好みに合って好きな作品なのだけど、この作品の特徴というと、チートな知識の源泉が攻略本というところと、元のゲームがシナリオ分岐型のマルチエンディングなゲームであるということ。ゲーム知識がなく攻略本頼り、しかもこの攻略本が最短最速で最強になるルート一本に限定したタイプの攻略本なので行動の融通が効かなかったり、主人公プレイヤーの行動によってはシナリオが変わり場合によっては世界が滅ぶので、これも強くなっても好き勝手できない制限になっているのが楽しい。いや、モブ転生でほかに主人公プレイヤーがいるタイプの作品は多いんだけどさー、大体、主人公プレイヤーが空気になることが多いんだよね。それじゃ、モブ転生の意味ないだろ。強くなってもいろいろ制限があって好き勝手できないのは楽しいし、オープンフィールドではなく学園なので、目的もなく旅しはじめたりしないのも、好きなポイント。学園であることのメリットを活かしつつ、貴族や軍の暗躍を取り入れて世界を広げることにも成功していて、ダンジョン学園という設定が、かなりうまいんですよね。
今回の書籍化では、本編は基本Webのまま。巻末に特典SSがついてるけどこれは電子だけかな? Webから改変なしで導入から序盤の山場までで綺麗に一冊で纏まっているのは、作者が書籍化経験あるようなので、元々計算して書いてたんだろうか?
[ 2023.04.29 ]