カラミティナイト


角川春樹事務所 ハルキ文庫
カラミティナイト
カラミティナイトII /高瀬彼方

内気で読書とインターネットが趣味な智美@眼鏡っ娘が、とことん不幸な状況に追いこまれて行く話。智美を軸に、親友の優子@ポニテ娘と、全ての不幸の元凶である忍が主な登場人物なのだけど、優子がいくら前向きでも、智美と忍がとにかく後ろ向きなので、状況が悪い方悪い方に転がっていく。第2巻なんて、今にも自殺しそうな精神状態の智美と、さらに不幸に転がりそうな伏線。おもしろいんだけど、読んでて、ちと嫌な気分になってくるぐらいにょ。

前々から、内気な眼鏡っ娘が主人公の話、と聞いていたので、気になっていた作品だったけど、予想以上におもしろくて、くらくらです。こんなんなら、さっさと読んでれば良かった、というか、早く続きは出ないのか~~。

[ 2001.11.08 ]


角川春樹事務所 ハルキ文庫
カラミティナイトIII /高瀬彼方

相変わらず、めちゃ面白いのだけど、コメディになってるよ~~。<今までは、むしろ、陰鬱な話だったと思ってたのだけど(^^;

内気で気弱な眼鏡っ娘が、運命にいぢめられるというか、その性格のせいで、ずぶずぶと不幸にはまり込んでいく話。不幸な将来を予感させるイベントを配置して、その後、その通りに展開して行くという構成で、もうもう読んでて、痛くて痛くて「うきゃ~~~」という感じだったわけ。それが 3巻になって、ラブコメ~~。や、「どうしたんだ!!」ってぐらい、ほんとにラブなコメディ色が強くなって、読んでてひたすらにやけまくり。うわ~、うわ~、ほんとに凄いよ、くらくらだぁ~~~。

ただ、やっぱり、いきなりのラブコメだったので、どうしても表面的な感じが否めないし、さらに問題なのは、この 3巻、ラストが肝で、そのために、前半から中盤で、いろいろ仕掛けを作ってるのだけど、その肝心のラストがぼろぼろ(T-T)。や、このラストは、きちんと展開が整理されていないし、当然、期待する効果がまったく出ていない。う~、正直まだ、習作レベルで、もちっと練り上げてから出さないと、ダメだと思うのですけど~~。

なにはともかく、いろんな意味で、続きが楽しみ~、どういう風に話を持っていくんだろ。

[ 2004.01.27 ]