大日本帝国第七艦隊
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学習研究社 歴史群像新書
大日本帝国第七艦隊 全3巻 /鷹見一幸 -
いや~、面白かった。なんやかんやいっても、私、鷹見一幸の作品、好きなんだよなー。
『でたまか』や『時空のクロスロード』の鷹見一幸の書く架空戦記モノ。ある事情により、廃艦を寄せ集めてつくられた「第七艦隊」という架空の艦隊を軸に展開する話。一応、太平洋戦争が舞台なのだけど、適度にリアリティのないライトノベル的な雰囲気で、やってることも、恋愛要素こそないけれど、ほとんど『でたまか』。や、これ、もうちょっとネタを強化して、ライトノベル系の文庫で出した方が、売れるんじゃないか? ……というより、この雰囲気で、ライトノベル以外で出して、売れてるのか(^^;。
まあ、ビンボー艦隊が軸なので、主役となる兵器がないのは読者へのアピールが弱いよなー、とか、ビンボー艦隊のくせに、秘密兵器ががしがし出てくるのはダメだよなー、とか、そもそも、ビンボー艦隊、ほとんど活躍してねー、とか、不満もあるけれど(<というより、根本的に物語の組み立てが下手というか、ダメダメだと思うのだけど)、でも、鷹見一幸らしさは出てて、きちんと面白かったので、私的には、わりと満足。
あ、あと、ラスト、終章&エピローグが、ちと蛇足ー。や、なにも、あんなしょーもないオチを付けなくても。もったいない。
[ 2002.09.05 ]