永遠の森


早川書房 ハヤカワ文庫JA
永遠の森 博物館惑星 /菅 浩江

正確で綿密な科学知識に裏付けられた作品で、非常に良かった。や、ストーリー的には、多少、不満な部分もあるんだけど、まあ、善しとしやう。

そゆわけで、未来の博物館で働くエリート学芸員の話。とにかく設定が綿密で秀逸。芸術や音楽ネタはよく知らないんだけど、生物ネタは、細かな部分まで書き込まれていて、読んでて、非常に面白かった。ただ、衛星軌道上に浮かぶオーストラリア大陸並の大きさを持つ博物館、という設定は、うまく活用出来ているとは思えないし、華やかな設定のわりには、登場人物やその内容も、中小企業に務める中間管理職の愚痴、といった風で、設定が素晴らしいのに比べて、ちとストーリーが弱いのが、残念だよなー。←ラストも、一応、恋愛ネタに落としてるんだけど、悪くはないんだけど、すげー微妙なんだよなぁん。

[ 2004.03.16 ]