覆面作家シリーズ


角川書店 角川文庫
覆面作家は二人いる /北村 薫

大富豪のお嬢様で実はサーベルタイガーって、素晴らしいっ、素晴らしすぎるキャラクター小説ですっ、だはははははっ!! いやもう、文句なく最高傑作級ぅ~~っっっ!!

ちょっと日常系ミステリが読みたくなったので、北村薫の覆面作家シリーズに手を出してみました。いやぁ~、この覆面作家であるヒロイン、新妻千秋が、もうもうめちゃくちゃ素敵すぎる。出版社の若手編集者をワトソン役に、新人作家の新妻千秋が謎を解決する、というのが、おおまかなアウトラインの連作短編。正直なところ、ミステリーとしてよりも、新妻千秋をはじめとするキャラクターがとても魅力的な作品です。1991年の作品ということで、多少古めかしい部分もあるのだけど、ほんと素晴らしい作品でしたっ!! ちゅーか、新妻千秋のキャラがほんとさいこーーーーーっ!! 世間知らずのお嬢様でサーベルタイガーですよ、えぇ。ただただ素晴らしすぎる~~。

[ 2006.06.21 ]


角川書店 角川文庫
覆面作家の愛の歌 /北村 薫

ミステリ作家でサーベルタイガーなお嬢様が事件を解き明かす、覆面作家シリーズの2冊目。や、恋愛描写は、もちっと強調してくれてもいいと思うんですが(^^;。……ミステリといえば日常系、さらに出来れば、LOVEが好みなのだけど、この2冊目では、扱うネタが殺人事件やらなんやらで、さらに、ストーリー的にも謎解きな要素が強くなった印象で、つまり、好みの線から遠くなってしまってしまったので、正直、がっかり。せっかく、歌って踊れる編集者、静美奈子も新キャラに加えたんだから、もっとキャラを前面に出してもいいと思うんだけどなぁ。

[ 2006.07.21 ]


角川書店 角川文庫
覆面作家の夢の家 /北村 薫

とつぜん、そういう展開かよっ!! いや、必ずしも突然ということではないのだけど、これだけ魅力的なキャラクターを配置しておいて、あくまで謎解きが中心で、キャラクターたちのアレコレにページを割くことがほとんどないので、そこに到るまでの過程が最低限しか描かれてないのよね、しょぼん。

家の外ではサーバルタイガーなお嬢様探偵千秋さんが謎を解く、シリーズ三冊目にして最終巻。兄貴と歌って踊れる編集者の静さんが結婚し、いよいよ、良介と千秋さんはどうなる?といった内容。……って、やっぱ、これだけ魅力的なキャラを揃えて、あくまで謎解き中心というのは、もったいないよなぁ~。まあ、小説としては、十分以上に面白いんだけど。

[ 2006.08.08 ]