銀月のソルトレージュ


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
銀月のソルトレージュ ひとつめの虚言 /枯野 瑛

2006年下半期ライトノベルサイト杯の結果を見て読んでみました。なるほど、おもしろいわ。はるか昔の伝説と幼い頃の思い出を絡めた剣と魔法のファンタジー。演劇と絡めたストーリー進行がなかなか魅せるよねぇん。

かつて大規模な山火事で壊滅した街、エブリオ。エブリオの唯一の生き残りである少年・リュカの前に、ある日、そのエブリオでの憧れの女に似た少女が現れ、いきなり剣を胸に突きたてられる……。やはり、かつての伝説を劇で描きつつ、幼い頃の思い出と絡めて進行するストーリーの見せ方が上手いよねん。ただ、ストーリーの見せ方はともかく、各々の要素がきちんと収束してなく散漫なままで、ラストもいまいち綺麗じゃないんだけど、そこら辺は次巻に期待、ということかしらん。や、一応、シリーズものの1巻らしいのだけど、むしろ、続ける余地のある読みきりというか、シリーズものとしても読み切りとしても、すごく中途半端な作りなのよね。リュカもアリスもジネットも、今後、どうストーリーが進むにしても、ひどく中途半端になっちゃうと思うのだけど、どうするんだろ? 結局、次巻に期待、ということか。

[ 2007.02.17 ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
銀月のソルトレージュ2 金狼の住処 /枯野 瑛

なんだその帯はっ!! 「アリス、むちゃかわいい~」って、頭悪すぎるだろっっっ!!(苦笑)。……ていうか、アリスはそんなに出番も多くなく、物語上の立ち位置も微妙なんだよなぁん。むしろ、ライアの方が位置付け的には美味しいので、どうせなら1巻からライアを中心に添えれば良かったのにぃ。

リュカの元を去ったジネットは、王城所属の魔書使い・クリストフに襲われ重症を負う。そして、リュカも、<ひとつの嘘>を巡る王城と学術院の戦いに巻き込まれていく……。という感じで、魔法や<ひとつの嘘>を巡る各勢力の説明をしつつ、新キャラのライアに焦点を置いたようなストーリー展開。正体バレバレのライアに関する情報の出し方は、なかなか良かったのだけど、いまいち切なさを喚起させる描写になっていなかったのが残念。そもそも、アリスもジネットもライアも、キャラはいいのに物語上の位置付けが微妙なので、いまいち盛り上がらないんだよなぁ。その展開なら、きちんとキャラを描いてくれれば、もっといくらでも泣ける内容になるはずなのに、もったいないよなー。

参考:
感想メモリンク → Shamrockさん新型さん永山さんdeltazuluさんnotDoさんhobo_kingさんmizunotoriさんt-snowさんadramineさん

[ 2007.03.25 ]


富士見書房 富士見ファンタジア文庫
銀月のソルトレージュ3 琥珀の画廊 /枯野 瑛

あまりに無計画なシリーズ構成にクラクラします。ストーリー的には明らかに破綻してる予感。ここまで酷いと、続きも期待できないかなぁ。……続刊はパスの方向で。

消えたリュカに想いをはせるジネットとアリス。一方、世界は、戦争へと動きはじめる……。という感じで、ジネットとアリスのやり取りは二次創作的な面白さがあって良かったけれど、こー、いくらキャラが美味しくたって、ここまで構成が酷いとダメだろ。単巻としてみても酷いんだけど、特に、シリーズ全体でみると、この 3巻の内容って、行き当たりばったりな無計画な内容としか思えないんですけど。ていうか、はじめからシリーズ化前提で、なんでここまでグダグダなんだ? あまりに酷いと思うんですが。

[ 2007.08.23 ]