ギャルゲヱの世界よ、ようこそ!
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エンターブレイン ファミ通文庫
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! /田尾典丈 -
おもしろいっ!! ……のだけど、[WIN]『ONE』や [WIN]『KANON』の頃に散々見かけた議論を思い出させるような内容なのが気になるんだよなぁ。ぶっちゃけ、あまりに古臭いテーマだと思ったり。
第10回えんため大賞優秀賞受賞作。不思議なメールに答えたら、ギャルゲが現実化してしまい……、という感じで、タイトルそのまんまな内容。正直、前半は文章も描写も硬く、あまりに酷い出来に投げようかとも思ったのだけど、途中まで進むと、断然面白くなってくるのよ。メタ的というか、昔流行ったエロゲ評論をそのまんま小説にしました、みたいな面白さ。そして、ヘタレが奮起する的な青春ストーリーも素晴らしいっ!! ただ、エロゲ評論のネタは、やっぱり、古いんだよなぁ。作者の人は、本職がゲームプランナーで30代ということは、当時の議論も、当然、見聞きしてると思うんだけど、さすがに各ルート間の整合性というネタは、すげー今更だと思うんだけどなぁ。
[ 2009.02.03 ]
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エンターブレイン ファミ通文庫
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc2 /田尾典丈 -
おもしろいおもしろい。まさかのリアル幼なじみ登場が、とにかく Good。そして、高橋さんが素晴らしいっ!!
ギャルゲーが現実になったら? というシリーズの第二巻。現実世界で生きることになったゲームのヒロインたちは、ゲーム設定とリアルの違いに悩む日々。そんな中、主人公の武紀の元にリアル幼なじみが現れ……。という感じの第二巻なのだけど、なにはともあれ、高橋さんが素晴らしいっ!! もっとボッコボコにいてこましたれっ!! ……それはともかく(^^;、前巻でわりと綺麗に纏まっていたので、続きをどうするのか?と思っていたのだけど、リアル幼なじみ登場は、ほんとに素晴らしすぎる~。ラブコメとしても、ギャルゲをネタにしたメタ小説としても、リアル幼なじみ登場は、非常にバランスがよいイベントで、めちゃ面白かったですっ!!
ただ、今回の新しく出てきた『メモリーロンド』の設定はわかりにくくて、後半は、どうにも意味不明。ラストも、端的に筆力が足りてないために、綺麗に纏まってるようには見えない……。うーん、決してつまらないわけではないんだけど、作者の力量不足は明らかで、もうちょっと、作者の人の成長を期待したいところです。
[ 2009.06.13 ]
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エンターブレイン ファミ通文庫
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc3 /田尾典丈 -
ストーリーはギャルゲの王道で好みの展開なので、決してつまらなくはないのだけど、いまいち楽しくないのはなんでだろ? ……どうにも、似たような話の繰り返しな上に、細かい設定にこだわるあまり、ストーリー上の緩急が弱い予感が。
というわけで、ギャルゲが現実になったら? というシリーズの第三巻。今回は、空気となりつつあった春海夏海の義姉妹ルート。まあ、ストーリーラインは、王道だし好みの線でつまらなくはないんだけど、やっぱ、いまいち物足りないんだよなー。設定の粗を潰そうとして説明とかを入れ込んでる部分が、どうにも、無駄におもしろくない。そもそも、キャラは代えども、1,2巻と似たような話の繰り返しになってしまってるので、この調子だと、ここら辺で終わったほうがいいんじゃなかろうか。
[ 2009.10.07 ]
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エンターブレイン ファミ通文庫
ギャルゲヱの世界よ、ようこそ! disc4 /田尾典丈 -
これはさすがに酷い。いや、なんというか、無理矢理シリーズを続けた結果、すでに支離滅裂になってるようにしか思えないのだけど、この状態で、どこまで行くんだ? やめられないほど売れてるの?
ギャルゲの世界が本当になったら?というシリーズ4冊目。ヒロイン全員を幸せにすることを決意する武紀だが、システムエラーで理想の世界に危機が……。という感じで、う~ん、物語に波乱を起こすにしても、そろそろムリムリだよなぁ。高橋さんの見せ場はそこそこ良かったけれど、それ以外は、全く良いとこなし。や、ギャルゲ融合な設定や、そしてなにより、武紀の行動に、さすがにそろそろついていけなく行けなくなりつつあるんだけど、もう続きはパスかなぁ。
[ 2010.02.23 ]