焦焔の街の英雄少女


メディアファクトリー MF文庫J
焦焔の街の英雄少女 /八薙玉造

うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! ……いや、ラストのヒキがあまりにエゲツなくて、どうなるんだ、これっ!!

スーパーダッシュ文庫中心に活躍していた八薙玉造のMF文庫Jでの初作品。巻末に八薙玉造のスーパーダッシュ文庫とスニーカー文庫での新作の広告が載っているのだけど、ここまで関係が良好なら、なんでわざわざ出版社変えて出してるんだ? ……それはともかく、この新作は、異世界からの敵により品川が壊滅した世界で、唯一、その敵に対抗できる烈火の剣皇・紅地杏と、その幼なじみの少年・黄塚光義の物語。外見は完璧超人なのだけど、幼なじみの前でだけは本来の気弱な姿を見せる杏と、それを優しく見守る光義という、二人の会話主体で進む展開と二人の関係がすげー良いっ!! それだけに、光義が戦いに巻き込まれてからの後半の展開は、正直、かなり残念に思いながら読み進めていたのだけど、ラストでまさか、そう来るかー。どうなっちゃうんだよ……。

八薙玉造は、容赦ない展開の一方で、愉快な会話が楽しく、この一巻もまさに、八薙玉造らしく楽しい作品なのだけど、ほんとマジに続きの展開がわからん(^^;。続きはどうなるのー。

[ 2014.09.08 ]


メディアファクトリー MF文庫J
焦焔の街の英雄少女2 /八薙玉造

異世界の敵により品川などが壊滅した世界で、唯一その敵に対抗できる武器に選ばれた本来は気の弱い英雄・杏と、それを見守る少年・光義を描いた物語の第二弾。うわー、さすが、八薙玉造。設定がエゲツないなぁ。いかようにも悲劇に持っていけそうな光義の身体のアレが酷いな。ただ、前巻ラストでいきなり光義がアレして、どうなるんだ、これ?と思ったわりには、ストーリーはそこまでハードには進まないか。相変わらず、キャラ同士の会話が楽しく、表面的なノリの軽さと設定のエゲツさのギャップが非常に上手いよなぁ。そしてまたもや、ラストが凄い引きなのだけど、続きが気になるー。

[ 2015.04.20 ]


メディアファクトリー MF文庫J
焦焔の街の英雄少女3 /八薙玉造

テロ組織《八雷》に捕らえられた光義。光義を失い我を忘れる杏、一方、光義は、悪の組織のイメージとは真逆の《八雷》の実態を知り……。と、《八雷》の目的とこの世界での立ち位置を考えると、前巻の《八雷》の行動は違和感しかなかったのだけど、なるほど、そう来たかー。非常に納得の行く展開で、これは上手いわ。そして、杏の駄目っぷりがもう(笑)。……しかし、もっと悲惨な展開も覚悟していたのだけど、わりと優しい世界線だなー。エゲツない伏線を仕込んでいる気もするのだけど、このままコミカルな感じでいくのかしらん?

1巻、2巻は引きが凶悪だったのに、今回は、まるで一段落ついたようなラストで、えっと、続き、出ますよね?

[ 2015.04.21 ]