遥かなる巨神


東京創元社 創元SF文庫
遥かなる巨神 /夢枕獏

うわっ、変わってねぇ~~。デビュー作も含む最初期の短編集なのだけど、作風といい内容といい、ほとんど今と変化がないのよ。いやぁ、30年間、これを書きつづけてきたのか。凄いなぁ。

そゆことで、夢枕獏のデビュー作も含む最初期の短編集。いくつかの短編は確かに古さを感じさせるものもあるのだけど、総じて、今と変わらない、エロスとバイオレンス、そして、漢の肉の熱さを感じさせる内容。……あと、タイポグラフィック・ストーリーというか、文字で遊ぶ表現手法を始めたのは、夢枕獏だったのか。まあ、ネタとしては面白いけど、所詮一発ネタなので、最初期だけで止めたのは正解だと思う。

あとは、いくつかの作品について簡単にコメント↓。

山を生んだ男

冬山に挑んだ男が体験した不思議な話。解説によると、「夢枕獏の方向性を決めた重要な作品」ということで、確かに、『キマイラ吼』に連なる片鱗を見せる、いやぁ、漢らしく汗臭い作品だ。どんだけ山が好きかということが伝わる内容で、素晴らしい。

てめえらそこをどきやがれ!

『魔獣狩り』の原型。といっても、『魔獣狩り』は読んだことないんだけど(汗;。いかにも、セックスとバイオレンスで、まったくその後の夢枕獏と変わらないよなぁん。

遥かなる巨神

うわっ、SFだよ、SF。白い巨人が闊歩するある惑星を描いた内容。いや、こういうSF的な方向で進んだら、夢枕獏も違った作風になったんだろうか。

[ 2008.03.30 ]