官能小説を書く女の子はキライですか?
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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
官能小説を書く女の子はキライですか? /辰川光彦 -
最高傑作級。これは素晴らしいエロコメ。初心で大人しい女の子が、どう見ても似つかわしくない官能小説家を目指すために巻き起こるドタバタコメディなのだけど、ラブコメの王道を行くような展開が、いやぁ、楽しい楽しい。
数ヶ月ぶりに再会した幼なじみの女の子、氷坂月の様子がどこかおかしい。なぜか「男」として転校してきたり、えっちなイベントが頻発するようになったり……。という感じで、女の子らしい女の子が、性別を偽って学校に通ったり、官能小説家を目指したりと、もう、いろいろとムチャな設定なのだけど、それが、いい感じにトラブル続きのラブコメとして成立していて、とにかく楽しい楽しい。なるほど、これだけ大人しいキャラをドタバタラブコメに引きづりこむには、これぐらいムチャな設定のほうがいいのんな。ほとんど男に免疫がないのに、自分の夢のためにむりやりエッチな行動をとる女の子というシチュエーションもドキドキ満載で素晴らしい。ほんと、素晴らしいドタバタラブコメでしたっ!!
[ 2010.10.07 ]
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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
官能小説を書く女の子はキライですか? (2) /辰川光彦 -
せっかくの男装&性別詐称を全く生かせてない件について。や、性別詐称に限らず、官能小説家を目指す女の子という設定すらも、エロシーンのための理由としてしか使えてなくて、単純にエロイベントを並べてるだけの物語に成り下がってるんだよなぁ。エロのバリエーションも変化が弱く、物足りないのは否めないなー。
官能小説家を目指す幼なじみのために、体験取材と称して、エッチなことを繰り広げるシリーズの第二段。この二巻では、そんな二人を後押しする妹系少女、ひみこ登場。ということで、第一巻は、出来のいいエロコメとして絶賛したのだけど、この二巻は微妙。どうにも、設定を活かしきれてるとは思えない……。基本的には、真一、月、恵の三角関係が主軸なのだけど、ええっと、月の設定は、生かせてないどころか、月vs恵の構図が描きづらくなっちゃってて、三角関係モノの魅力は半減以下。たぶん、二組のカップルを描いても、ほとんど変わらない程度の恋愛模様しか描けてない。いや、こういう関係なら、恵の好意の向かう先は、せめて、月にすべきなんじぇね? また、エロに関しても、キスすら戸惑う初心な関係なので、正直、バリエーションは似たようなものばかり。せめて、新キャラのひみこが、恋のキューピットという役回りではなく、もうちょっと、エロ方面にムチャ振りしてくれれば良かったんだけどねぇ……。
[ 2010.11.17 ]
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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
官能小説を書く女の子はキライですか?(3) /辰川光彦 -
エロコメというより、ホームコメディになりつつある件。結局、男装&性別詐称はやめちゃったか……。もともと、作者がやりたいことじゃなかったんだろうケド、作品のコンセプトをサクッと捨ててしまうのは凄いな。これはこれで悪くないけど、ただ、売りらしい売りのない、すっかり地味な作品になってしまった予感。
一応、エロは健在というか、隙あればエロシーンを挿入する旺盛なサービスは素晴らしいんだけど、ただ、ストーリーに絡めるでもないので、いまいち物足りない。まあ、軽いエロコメとしては、むしろストーリーに絡めないのもありなんだろいけどねぇ。
[ 2011.04.11 ]