ランジーン×コード
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宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
ランジーン×コード /大泉貴 -
第1回『このライトノベルがすごい!』大賞<大賞>。遺言詞と呼ばれる言葉によって、脳が変質し世界の認識が変化したコトモノと呼ばれる人たち。そのコトモノと呼ばれる半妖たちによって繰り広げられるバトルと、コトモノを巡る大きな謎っ!! 確かに、これぞライトノベルらしい、大賞に相応しい内容だっ!!
このラノ大賞の他の4作品は、ライトノベルとしてはわりと変化球なものが多かったけれど、これは、いかにも今の売れ筋のライトノベルっぽい内容。コトモノに代表される異能設定と世界を変革するほどの謎と熱い展開。これは面白かった!! まあ、その設定は複雑でなかなか理解しづらかったり、いろいろと強引でご都合主義な展開は、まだまだ、新人らしい力量不足を感じたりもするけれど、そこら辺は、今後の成長に期待ということかしらん。少年漫画的な熱い展開は面白いんだけど、好み的には、ラブと萌えも弱いのも残念かなぁ。
[ 2010.09.11 ]
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宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
ランジーン×コード tale.2 /大泉貴 -
「言葉」によって世界の認識が変化した人々・コトモノが生きる近未来。そのコトモノの存在を根底から揺るがす<破詞>と名乗る集団が現れ……。という感じで、1巻同様、中二病的な熱い展開なのはいいのだけど、主人公が武闘派じゃないのがツライ。そのため、主人公のロゴって空回りしてる印象が強くて、熱い展開にはまってないような。そもそも、この世界観と頭脳戦的な展開を描くには、作者の人の力量不足が目立つよなぁん。ただでさえごちゃごちゃした内容なのに、わかりにくい表現と説明で説得力に欠けるのが……。素直に、もっと単純な設定の異能バトルにすればいいのに。
[ 2011.01.16 ]
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宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
ランジーン×コード tale.3 禁じられた記憶 /大泉貴 -
おもしろいおもしろい。この三巻は、中二的な熱血異能バトル展開と恋愛要素のバランスがよく、普通に出来の良い王道ライトノベルになっている予感。相変わらず、設定先行なのに、説明不足な部分があるのは残念だけど、やぱし、王道バトル展開はいいねぇ。これは面白かったっ!!
凛子が残した「リンコノート」を記憶するコトモノの少女・森芽衣。森芽衣からのデータの引き出しを依頼されたロゴと由沙美の元に、データの引き出しを邪魔しようと殺人も厭わないコトモノが襲い掛かる……。ロゴとダリの関係、コトモノの秘密を織り交ぜながらのバトル展開が、いやぁ、ホントおもしろかった。や、いままでロゴって、正面から敵とバトってたっけ?(^^;。いままでは、基本、物理的に作用しないというコトモノの設定と戦闘能力のない主人公のため、異能バトルものとしては、かなり微妙な内容だったのだけど、今回は、わりとロゴも主人公っぽく頑張ってた予感。そして、敵がふつーにバケモノだったのがよろしい。いや、作者の人はたぶん設定にこだわりたいんだろうけど、コトモノ、ふつーの異能者にするぐらいのほうが、ぜんぜん面白いよね。
[ 2011.05.22 ]
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宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
ランジーン×コード tale.3.5 コトモノたちの夏休み /大泉貴 -
短編集。ふつーに面白かったです。短編ということもあるんだろうけど、1巻の頃と比べて、どれもかなり綺麗にまとまっていた印象。特に、「ひねくれギツネからの伝言」がいいねっ!! ロゴへの恋心に困惑するキツネ視点の物語がGood。オーソドックスなツンデレ展開が素晴らしい。でも、キツネって、今後、ヒロイン的な立ち位置になれるのん(^^;。あとは、成美視点で描かれる前日譚となる「ゼムト・ライジング」が、哀しくていいねぇ。
[ 2011.08.14 ]
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宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
ランジーン×コード tale.4 パラダイス・ロスト 1st /大泉貴 -
おおおおおぉぉぉぉ、ラストの引きがスゲエェェェェ。いやぁ、次回最終巻ということで、盛り上がる盛り上がる。クライマックスぅぅっっっ!!
10年ぶりに姿を現したロゴの母親・武藤凛子。彼女の発表した“ノアの方舟”計画は、人とコトモノの関係を大きく変える……。というわけで、遺言詞により脳が変質し人と異なるクオリアを獲得した「コトモノ」を描いた物語も、とうとうラストエピソード。いよいよラスボス武藤凛子登場で、親を乗り越える話はある意味セオリーだけど、考えてみれば、母親を乗り越える話というのも珍しいな。ふつー、父親だろーー。ロゴと凛子の対決の一方、暴動に巻き込まれるキツネ。ロゴ側の展開は、ほんとクライマックス展開で素晴らしいのだけど、ちょっとキツネ側の展開が正直かなり不自然なのが微妙に残念。ま、なにはともかく、次で最終巻か。凄く楽しみすぎるっ!!
[ 2012.02.09 ]
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宝島社 このライトノベルがすごい!文庫
ランジーン×コード tale.5 パラダイス・ロスト 2nd /大泉貴 -
「俺たちの物語はこれからだっ!!」みたいな終わり方なのだけど、打ち切り? って、あとがきを読むと、完結ではなく、一応、続けるつもりなのか。ただ、区切りと言ったって、ちょっと中途半端な〆だよなぁ。
そゆわけで、コトモノに纏わる物語もクライマックス。ロゴは母親を乗り越えることができるのか……。という感じで、クライマックスクライマックスとアナウンスされていたので、てっきり完結かと思ってたのだけど違ってた。ああ、確かに、3.5巻のあとがきでも区切りって書いてあるね(^^;。ただ、続けるにしても、物語的には、きちんとここで一度完結させたほうが良かったんじゃね? せっかく、クライマックスなテンションに盛り上げたのに、中途半端な幕引きなので、もやもやが残ってしかたない。というか、続編前提の終わり方じゃなくて、まるで打ち切りにしか見えないのがにんとも。
いや、そもそも、続けるのであれば、きちんと仕切りなおすべきだと思うんだけどなぁ。この設定でこのストーリー展開では、設定はまるで生かせてないし、ストーリー上も枷がはまってマイナスなだけ。せめて、設定に関しては、いつまでも新人然としていないで、もう少し整理して精度を上げてほしいところ。
[ 2012.02.11 ]