M.G.H


徳間書店 徳間デュアル文庫
M.G.H 楽園の鏡像 /三雲岳斗

うわぁ~、むちゃくちゃ森博嗣だ。いや、三雲岳斗の他の作品では、これほど森博嗣の影響を示唆する内容のものはなかったと思うのだけど、デビュー作の一つで、かつ、ミステリを題材としてるのが原因かしらん? ……恋愛モノとしては、多少物足りなくもあるものの、犀川と萌絵の二人を彷彿とさせるような主人公二人の関係性は、なかなか楽しかったです。

そゆわけで、1999年に「第1回日本SF新人賞受賞作」として刊行された作品の文庫落ち。日本初の宇宙ステーションで物理的にあり得ない死因の殺人事件が発生する、という SFミステリー。いやー、この頃の三雲岳斗は、はったりとしての科学的なエッセンスの使い方が、とにかく上手かったよねー。謎解きのパートとか、もう爆笑でした。……全体に、森博嗣っぽいシーンが多いのはアレなんだけど、まあ、森博嗣は好きなので、これはこれでいいかな。ただ、それなら、朱鷺任博士は魅力的な女性にしろよ。<をい

[ 2006.06.15 ]