モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件
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マイクロマガジン社 GCN文庫
モンスターの肉を食っていたら王位に就いた件 /駄犬 -
なろう発、軽くコミカルな異世界ファンタジー。本人は毒殺を避けるために自分で狩ったモンスターの肉を食べていただけなのに、周りが勝手に勘違いして本人の意図とは関係なく出世していくコミカルな物語。
読みやすい文章でとにかく軽くサクサク進む展開は、いかにも「小説家になろう」で人気が出るタイプの作品に思えるのだけど、まったく人気が出ずに感想ももらえず公募も通らず、というのはいろいろ考えさせられる。人気がなかった時は公募も通らなかった作品が、一度注目を集めると書籍化まで進むということは、結局、公募に応募しても出版社はランキングだけ見て中身は評価してないってわけで……。
それはともかく内容としては、とにかくサクサク軽く読めるというのが最大のポイントで、良くも悪くもフツーにおもしろい。勝手に深読みして暴走する家臣たちと、意図と違う結果に結局は流されていく主人公が楽しい。ただ、とんとん拍子に物語が進むので、このまま巻を重ねるのは難しいと思うのだけど、どうするんだろうな? 大陸統一した後が、ちょっと気になる。
[ 2023.10.30 ]