老ヴォールの惑星


早川書房 ハヤカワ文庫JA
老ヴォールの惑星 /小川一水

素晴らしい。小川一水はこういう短編の方がだんぜん面白いと思った。

今まで読んだ小川一水の作品は、どうにも書き込みが甘く底が浅い感がしてたのだけど、このぐらいの長さだと設定に対する着眼点の良さが際立っていて粗が目立たず、非常に面白く感じました。特に面白かったのは、恒星に非常に近い巨大惑星上の生物を描いた「老ヴォールの惑星」と、遭難し通信のみ残されて救助困難な状態に置かれた「漂った男」かしらん。特に、「老ヴォールの惑星」は、最近流行りのネタだけあって設定的に非常に楽しいすぎる~。ただ、ラストはとくに絡ませる必要はなかったんじゃないかなぁ~。<どの短編も、ラストはちと微妙な予感も(^^;

[ 2005.08.16 ]