さよなら妖精


東京創元社 ミステリ・フロンティア
さよなら妖精 /米澤穂信

非常に出来の良い、めちゃくちゃせつないジョブナイル。傑作っ!!

少年が、少女と出会い、恋をし、別れ、そして、成長する話。はじめから結末の見えている話で、ただただただただ、うきゃ~~~~~~~~。もうもう、とにかくせつなくて、ひたすら痛いの、痛いのよ~~。すでに答えは出てるのに、主人公が、一歩一歩、真相に近づいていくラストは、読んでいて、「頼む、間違いであってくれ。それ以上明かさないでくれ~」と、ああぁ、つらすぎる~~。まあ、ラストのラストは、もうちょっとあざとくても良いと思うのだけど、とにかく、せつないっ、せつなすぎる~~。

しかし、なんでこれがミステリとして出版されているのか、ちと疑問。や、ミステリのフロンティアは、やはり、LOVE かっ、LOVELOVE なのかっ。<ちげー。って、でも、マーヤとセンドーと守屋の三角関係は、まったくもって不満だらけで、残念ながら、評価できないのであった。<わりと伏線が用意されてるにもかかわらず、途中から路線変更して、なかったことにされたような扱いで、マーヤと守屋だけでなく、きちんと、センドーの想いも書けよっ!! や、きちんと描けば、センドーは凶悪なぐらい可愛いキャラなのに、すげーもったいねーーー。

[ 2004.03.03 ]