灼熱の小早川さん


小学館 ガガガ文庫
灼熱の小早川さん /田中ロミオ

眼鏡なイラストに期待して読んだのだけど、ぜんぜん萌えるような話じゃなかったorz。いや、ネコミミとか期待できそうな展開もなくはなかったけれど、結局、期待するのとは明後日の方向に進んで、最終的にはそれも、尻つぼみで終わってしまった印象。がっかり。

そういうわけで、田中ロミオの新作は、「空気」を読まない真面目で固い少女・小早川千尋とクラスメートたちとの戦いの日々を描いた作品。なるほど、スクールカーストと学級政治をネタにした『AURA』(→感想) と似たような方向性の話か。……私も学級委員長(クラス代表)をやったことがあるので、当時を思い出しながら読んだけど、確かに、民衆は愚かだよな。<ちげー。まあ、クラスに仲間がなく、先生の協力もないとツライけど、それ以前に、小早川と直幸の統治手法が、明らかに間違った、自分から問題を拡大生産するような方法なので、読んでてとにかく痛々しい。

眼鏡っ娘萌えとは言わないまでも、主人公たちの二面性が強調された導入に、もうちょっとワクテカな展開を期待してたのだけど、全体的には地味で痛々しい青春物語だったのは残念。しかも、ラストだけ、ご都合主義的なファンタジーになるのは、どういうことよ? 中途半端な結末ではなく、もっと大逆転なカタルシスを感じさせてくれるか、いっそ、絶望に沈む結末で良かったのに……。

[ 2011.09.29 ]