下読み男子と投稿女子
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エンターブレイン ファミ通文庫
下読み男子と投稿女子 ~優しい空が見た、内気な海の話。 /野村美月 -
うわぁ、普通の下読みの人は投稿者に対して辛辣なんだなぁ。<をい
“文学少女”シリーズの野村美月が送る、ライトノベル新人賞に隠れて投稿を繰り返していた少女と下読みのバイトをしてる少年の物語。一冊完結かしら? 作品と普段のギャップが激しいお嬢様の氷ノ宮氷雪がとにかく可愛く魅力的で、その氷雪と青の青春まっしぐらな恋模様が初々しくて眩しいわっ!! 水族館のデートとか読んでて恥ずかしすぎるわ~。ただ、印象に残るのは、氷雪と青よりも、その二人を見守り、時にアドバイスをする大人世代の朔とあえか。作者が狙ってるんだろうけれど、氷雪や青に感情移入すよりも、むしろ、朔の視点で読んでください、という構成だよね。
どんな物語も純粋に楽しむ青と、そんな青を羨みながらも、もう大人になり純粋に物語を楽しむことができない朔というのは、青の講評を書く際の姿勢も含めて いろいろと考えさせられるけれど、考えてみたら、私は、子供の頃もそんなに目を輝かせて本を読んでいたわけではないし、今も、わりと駄作でも楽しんで読んでるほうなので、そんなに青が羨ましいというわけでもないんだよなー。や、そもそも、駄作も楽しめるようでないと、ラノベ読みとして続かない。<をい。……ただ、氷雪の原稿は、なかなか読むのキツイと思うのだけど(^^;。
[ 2015.07.18 ]