テルミー
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集英社 スーパーダッシュ文庫
テルミー きみがやろうとしている事は /滝川廉治 -
泣ける(T-T)。修学旅行中に起きたバスの転落事故。唯一生き残った鬼塚輝美は、事故で死んだ一人一人のクラスメートの願いを受け止め、叶えていく……。という感じで、ベタに切なく優しい物語です。淡々と綴られる筆致がこの切ない物語に非常にあっていて、ほんと素晴らしい。
死んだクラスメートは24人。突然の死に対する恨み言もなく、死の間際の純粋な想いがほんとに切なく哀しい。一人一人が十数年の人生をそれぞれの価値観できちんとした存在感を持って生きてきたことが伝わる、各々の想いが伝わる内容で、ほんとに切なく涙腺を刺激しまくりです。残された家族や友人の想いがまたせつなく、親友の知らない一面と泣けるエロ本とかどういう。すばらしかった。……それにしても、まだまだ想いを叶えてられていないクラスメートが残っているのだけど、続編はどうするんだろ?
[ 2010.08.23 ]
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集英社 スーパーダッシュ文庫
テルミー2 きみをおもうきもち /滝川廉治 -
う~ん、泣ける要素が減じて、普通の青春ストーリーになってるなぁ。1巻は、あざといまでに切なく泣けるストーリーが素晴らしかったのだけど、泣ける要素が減じた分、あざとさが目立つようになってしまった印象。もっと設定を生かした、涙腺刺激するネタにすべきだと思うのだけど(^^;。
修学旅行中の事故により一人生き残ってしまった鬼塚輝美が、死んでいったクラスメイトの望みを叶えていこうとする物語……。1巻の「死」を全面に押し出した「泣けっ! 泣けっ!」と言わんばかりの内容と比べて、2巻は残された人々の家族愛や恋愛がメイン。1巻同様、丁寧で優しい物語は素晴らしいのだけど、ただ、2巻のような普通の青春ストーリーをやるなら、クラスメイト全滅な設定って必要ないよね(^^;。これだけあざとい設定なのに、普通すぎる内容なので、どうにも違和感ががが。
[ 2011.08.12 ]