導きの星


角川春樹事務所 ハルキ文庫
導きの星 I 目覚めの大地 /小川一水

読む本がなくなったので、とりあえず、1巻だけ買ってみたり。うわっ、おもしろい~~、……のだけど、主人公、頭悪すぎじゃないですか(^^;。<や、だからこそ、事件が発生しておもしろい、という説はあるのだけど。

地球外知性体の文明発達を見守る若き監察官の話。非接触の原則にもかかわらず、良かれと干渉してしまい、余計、文明の発達を歪めてしまうというパターンの繰り返し。基本的には面白いのだけど、ちょっと大味すぎる上に、すごく主人公の行動とその結果がわかりやすいので、どこかの惑星を描いたというより、正直、途中までは、単純なアルゴリズムのシミュレーションのリプレイ小説という印象だったり。

ただ、終盤、地球側の陰謀の匂いが漂ってくると、そういう欠点に感じた部分も弱くなって、なおさら面白くなってきた~~。まあ、やっぱり、各背景は、底が浅いようにしか見えなくて、ちょっと陳腐な予感もするのだけど。や、実際に、底が浅いというよりも、この作者の作風が、そう感じさせてしまうだけかしらん? とりあえず、何巻か出てるみたいなので、続刊が楽しみぃ~。

[ 2003.05.21 ]


角川春樹事務所 ハルキ文庫
導きの星II 争いの地平 /小川一水

おもしろいんだけど、やっぱ、説得力がないんだよなー。

そゆわけで、地球外知性体を見守る監察官の話の2巻、近代科学の勃興まで。ネタは面白いのだけど、それを読者に納得させるという観点がない予感。ストーリー展開も、まだ、あまり深いとこまで書いてないので、どうにも、陳腐というか、嘘っぽくなってしまっているのが、残念。ちゅうか、地球側の陰謀的な話が、もちょっとウェイトを占めるかと思ってたのだけど、まだまだ、展開してないしなー。

まあ、そろそろ、オセアノ文明もかなりのとこまで発達して、地球側の展開も見れると思うので、続巻は、ちょー期待。さくさく読むべし。……って、現時点で出てる最新刊って、3巻?<って、角川春樹事務所のサイト見たら、3巻も「近日発売」のままなんですけど(^^;

[ 2003.05.29 ]


角川春樹事務所 ハルキ文庫
導きの星III 災いの空 /小川一水

これだ、これを読みたかったんだよ~。めちゃくちゃおもしろい~~

オセアノ文明は、とうとう核の時代へ。司の過去の精神的外傷を描きつつ、地球側の動きも活発化。さらに、謎の OTI の存在。3巻になって、めちゃくちゃ、めちゃくちゃおもしろくなったよ~~。やっぱり、設定や展開が単純で粗はあるのだけど、そういうのが気にならないくらいに、佳境になってきたストーリーに引き込まれるる~~。もうもう、次巻辺りでラストですか? 早く続きが読みたい~~。

[ 2003.05.31 ]


角川春樹事務所 ハルキ文庫
導きの星IV 出会いの銀河 /小川一水

とうとう完結。いや~、むちゃくちゃ面白かったぁ~。まあ、やっぱり、大味だったり、B級的な面白さ、っという気はするのだけど(^^;。

そゆわけで、地球外知性体を見守って文明を育てよう! という話の最終巻。いきなり怒涛の展開で、ほんとむちゃくちゃ面白かった~~。あと、慣性系同調航法は、なかなか感心で、ぐぅ。まあ、相変わらず、小川一水は、人と人とのドラマは大雑把過ぎてダメだと思うし、OTI のせいで、文明間の戦いは陳腐にしか見えないのだけど、そゆ細かい部分を気にさせないぐらいの有無を言わせぬ展開で、とにかく面白かった~~。<ただ、沈美娟辺りのネタは、もちっと感動的に描けたんじゃないかな~~。そこら辺は、残念、というか、振り返ると、あそこもそこも、もちっと描写してくれてたらなぁ~、という部分は多いのだけど、そうすると、展開が悪くなるので、善し悪しか。

[ 2003.12.03 ]