ライブラリアン
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アース・スター ルナ
ライブラリアン 本が読めるだけのスキルは無能ですか!? (1) /南の月 -
やっぱり幼女主人公、好きだわ。転生幼女だけどなっ。
そういうわけで、スキル至上主義の世界で無能スキル持ちの幼女が頑張る話。無能スキル主人公は、初手、追放がお約束なんだけど、本作の主人公は、家族や周りの人たちからは愛されていて、ただ、無能スキルだと、将来、結婚も就職も難しいことから、幼いながらも勉強や家事を頑張っていくという話ですね。
まあ、無能スキルと言っても、主人公の持つスキルは「本を召喚する」というものでアカシックレコード系の最強スキルにしか見えないのだけど、この作品は、設定や構成が非常によく練られていて、主人公のスキルが無能スキルと言われている理由も、「昔、読書にハマって政務をおろそかにした王族がいた」とか「平民だとそもそも本が読めなかったり知識を活かせない」というもので、なかなか説得力がある。実際、主人公もはじめは文章を勉強することからはじめるしなー。勉強しないと使いこなせないスキルなので、頑張る幼女と非常に相性がいい。現代に置き換えると、世界中の図書館の入館証を持ってるだけという感じのスキルだもんな。
しかし、ほんと頑張る幼女いいわぁ〜。一応、転生設定だけど前世の記憶は曖昧なタイプで、単に、幼女なのに一生懸命頑張る理由作りに使っている感じ。まあ、曖昧な記憶しかないわりに、知識チートが混ざっていて、設定や構成を練っているわりに演出面で作者の力量不足を感じることがあるのは残念ポイントか。後半の唐突感や魔法の扱いなんかも併せて、書籍化の際に、編集から改善するような指摘をしなかったんかなー、という気はしなくもない。
まあ、とにかく主人公の幼女テルミスの一生懸命頑張る姿が愛おしく、続きもすげー楽しみだ。
[ 2025.02.02 ]