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KADOKAWA 角川スニーカー文庫
VTuberのマイクに転身したら、推しが借金まみれのクズだった /小路燦 -
おもしろい、おもしろいんだけど、どうせなら、これ脚本にVTuberやれって話ですよ。まあ、設定ではなく本人ガチでないとおもしろくはないとは思うんだけどさー。
や、主人公がVTuberのマイクに転身するって物語なんですが、その物語そのものは中身らしい中身もなくどうでも良くて、あくまで、借金まみれのクズVTuber加々宮エリンがめたくそおもしろいという話。鏡の国からやってきた見習いメイドうさぎという設定で、実際は、借金まみれの愉快なクズって、リアルにYouTubeにいても絶対人気出るだろ。作中の描写もYouTubeライブを見てるのと違和感なく、ああ、この作者、フツーにVTuberにハマってる人だわ。ぶっ飛んだVTuberのやばいライブと爆損系FX実況を混ぜたような、そんな面白味がある。
そんなわけで、めちゃくちゃおもしろいんだけど、加々宮エリンのキャラが全てみたいな作品なので、これ、小説という媒体でやる必要あるか。やっぱりVTuberやれって話ですよ。いやまあ、これそのまま脚本にしてVTuberやっても、それでおもしろいかというと違うんだろうけどさー。
[ 2022.06.13 ]